- 『英語のバイエル』の著者の大西泰斗氏からメンションされてしばらくTweetsをやり取りしました。おもしろかった。
- Sun, Nov 07
- 06:27 RT @HIROTOONISHI: @NaohitoOkude 「空間に配置している感じ」というご感想がひっかかったのでレスしてみました。よろしければお時間のあるときにご教示いただければ幸いです。比喩的な「空間」のような気がしましたので。それでは。
- 06:35 ここは日本語を母語としている僕が英語を理解しているときの感じです。ただ流れているまま英語を理解しているときに、なんというか白い紙に絵が書かれていく。RT@HIROTOONISHI @NaohitoOkude「空間に配置している感じ」というご感想がひっかかったのでレスしてみました。
- 06:38 僕の師匠である社会言語学者の鈴木孝夫氏が、ある授業で「英語を書いてあるとおりに読め」と言われました。5名くらいの学生がとっている修士の授業で一人はアメリカ人。英語で簡単な論文を読んで議論するという授業でした。現代フランス語は人工的な言葉だから簡単だと。@HIROTOONISHI
- 06:39 でも英語は基本的に何を言っているのか分からなくなるときがある。僕の読み方ではその「わからなさ」が分からなくなるという話でした。先生が何を言っているのか分からなかった(?)のですが、分からなくても分かろうとしないで読むということを続けていました。@HIROTOONISHI
- 06:44 しばらくすると読み終わると白い紙に絵が描かれている状態で文章が理解できるようになっていました。そのうちに慣れて絵ではなくてメモでも取れるようになりました。それから10年以上たってからですが、レイコフの認知言語学を知って、なるほどと思った次第です。@HIROTOONISHI
- 06:49 身体が空間に存在して動いている状態と英語表現をメタファーとして関連付けていたのだと思います。30年以上前の慶應では、アメリカのMITから言語学でPh.Dをとって帰国したばかりの西山祐二さんがばりばりのチョムスキー型言語学。@HIROTOONISHI
- 06:51 イェールから帰国した唐須教光先生が言語人類学と記号論でばりばり理論的な言語学を紹介していたのですが、鈴木先生は独自の理論を展開していました。僕は言語学の道には行かず、鈴木先生は「本当に良い教師(自分のことですが)は弟子に学問分野を強制しない。」と。@HIROTOONISHI
- 06:55 メタファーとして言語を意識していくことはデカルト主義的には亜流の気がしますが、外国語学習においては結構効果的かとおもいます。同じ頃ベトナム語の研究者である川本邦衛先生からソシュールを習いました。松本信廣先生というベトナム研究の大家がいらっしゃったのですが、フランスで勉強。
- 06:57 そんな感じで、ベトナム語の先生がソシュールを教えていた。ベトナムは漢字文化圏でもありその錯綜した感じとソシュール言語学の講義が関連していて面白かった。で有名なサウンドイメージの話を延々とするわけです。古いタイプの言語の先生は身体で学んだ言語とその経験を話す。それが面白い。
- 06:59 アメリカで言語学のPh.Dをとった先生は合理的に話す。その先は記号論理学になり数学になりです。古い言語の先生はもう現象学、解釈学の世界。おもしろいことにその流れの延長にレイコフが来たわけです。また唐須先生が一生懸命しょうかいしていたデル・ハイムズのコミュニカティブコンピテンス。
- 07:01 つまりソシュールのラングに始まりチョムスキーのコンピテンスにいたるまで人間の合理的知性の表現とされていた文法能力が、コミュニケーションを成立させるという目的にそって実践的に形成されていることにも適応できるという説もおもしろかったです。間主観性におけるパターンの成立です。
- 07:07 白井恭弘氏がいくつかの著書で説明していますが、外国語習得に関する理論がある程度整理されてきた現代ではいままでの外国語学習法というものが非常に時代遅れであること、逆に言語の達人達が身につけてきた方法が実は人間の能力的にも妥当であることが分かっています。@HIROTOONISHI
- 07:09 空間に配置している感じはメタファーです。このメタファーを通じて英語を身体で理解できるという話です。http://okude.blogspot.com/で時々僕の言語観など書いていますのでお時間があるときにどうぞ@HIROTOONISHI
- 07:14 RT @HIROTOONISHI: @NaohitoOkude どーも。その前の文法書で2年かかってますが。ぼちぼちやります。ありがとうございました。
- 07:14 RT @BebsonJP: @NaohitoOkude @HIROTOONISHI 現代フランス語は人工的な言葉だから簡単だと。// 現代ドイツ語は更に人工的な言語です。家庭では余り使っておりません。欧州先進国の言語は人工度を高くして論理的思考に耐える様に努力して来ました ...
- 07:19 その通りですね。論理的表現のみのコミュニケーションの世界。ドイツ文学やフランス文学の連中が修論をその国の言葉で書けるのが不思議でした。@NaohitoOkude @HIROTOONISHI 現代フランス語は人工的な言葉だから簡単だと。// 現代ドイツ語は更に人工的な言語です。
- HIROTOONISHI @NaohitoOkude 詳しく有り難うございました。鈴木孝夫先生ですか。とても魅力的なお話をされる方ですよね。集中講義で数日間お世話になった思い出があります。私も大学大学院は生成文法がご専門の中右実先生に師事しましたが、結局形式意味論を研究領域としました。
- Retweeted (Undo)
- HIROTOONISHI @NaohitoOkude 認知言語学のG. LaykoffやJackendoff もいいですね。僕とは興味の角度がちがいますが。僕は学習者のために身体感覚を因数分解しながら簡素化されたシステムを作ろうと思っています。そのなかでも空間認識はかなり長い射程をもっている気がして、
- HIROTOONISHI @NaohitoOkude 先生の「空間」に反応したというわけです。いろいろご教示ください。それよりもペペロンチーノ。いいですね。僕も今日は庭の唐辛子をちぎってペペロにしようかなと。はは。
- 14:18 @HIROTOONISHI 学習者のための簡素化されたシステム開発よろしくお願いします。大西さんの本は教えていてとても使いやすい。大事で教えたいポイントを上手に説明してくれているので。ではまた。 [in reply to HIROTOONISHI]
- HIROTOONISHI @NaohitoOkude ありがとうございます。空間認識や視覚特性など、さまざまな生物としての人間の有り様と言語が同一平面上で存在するような、言語の学習に「空間」を持ち出すことが当然のことであるような、言語はこれ、認識はこれ、という分析的な
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2010年11月8日月曜日
『英語のバイエル』大西泰斗氏とのTweets
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