パターナリズムと資本主義

• Mon, Nov 01 
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• 08:11  RT @SteFoyLesLyon: Without making this clear, paternalism would be possibly replaced by hitherto familiar system of capitalism.
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• 08:14  パターナリズムと資本主義の問題はシュンペーター以来いろいろな方向で考えられてきています。答えは未だ無い。身分社会をなくすという衝動は民主主義に向かう。利益を極大にするという活動は資本主義だ。この二つを両立させることは難しい。@SteFoyLesLyon
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• 08:16  シュ ンペーターはこの二つを解決しようとして社会主義が出てきたとします。そして失敗すると予言する。ベルリンの壁が崩壊してソビエトも無くなった現 在、当たり前のような主張ですが、その前は多くの国が社会主義だった。基本は合理的にシステムを構築して運営するというものだ。
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• 08:19  戦後アメリカもびっくりするような合理主義だ。ORという手法で武器を最適補給して太平洋戦争に勝ち、その手法の大家のマクナマラが国防長官時代にベトナム戦争に向かう。キッシンジャーも第2次世界大戦中にOR手法で成果を上げて出世した。@SteFoyLesLyon
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• 08:24  だが巨大国家社会システムは崩壊し、アメリカはベトナム戦争に負ける。だが、資本主義と民主主義は同じだというイデオロギーは残った。マクドナルドがチェーンを展開している国同士は戦争をしないという珍説をトーマス ・フリードマンが『レクサスとオリーブの木』で展開。@SteFoyLesLyon
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• 08:27  トーマスフリードマンはその後もおめでたいグローバル主義の本を書いているが、この本が出たとき（2000年）は一瞬僕もそうだと思った。そこに2001年９・１１が起こる。資本主義の先に民主主義はついてこない。社会主義（合理主義）の先にも民主主義はない。@SteFoyLesLyon
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• 08:42  『実践 行動経済学 健康、富、幸福への聡明な選択』という本がある。 リチャード・セイラー とキャス・サンスティーン の共著だ。原著はNudgeといって、ちょっとした工夫をシステム運用の責任者が行うという感じ。これをリバタリアン・パターナリズムという。@SteFoyLesLyon
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• 08:46  個 人の自由を基本的に認め（リバタリアン）て、その裏のシステムで全体のバランスが崩れないように調整（パターナリズム）する。なんだか調子のいい話だ。別 の考え方もある。話し合いを徹底して問題を解決しようというコミュニタリアニズムだ。最近よく紹介されているサンデル氏などの主張である。
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• 08:51  どちらがいいのかは状況に依存する。介護や医療といった現場では話し合っても納得がいく答えは出ない。だがだからといって上から意見を押しつけても承伏できない。この場合はナッジが必要である。人と人がぶつかり合う現場をもっているというのはそう言うことだ。@SteFoyLesLyon
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• 08:56  だが、小集団プロジェクトを行っているようなときはみなで合議を重ねて自発的に動いていく方が圧倒的にパワフルだ。プラトンやソクラテスのようなパターナリズムに対して合議説得を考えたアリストテレスの世界だ。こちらがサンデル的世界。@SteFoyLesLyon
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• 09:03  組織のマネージメントにはこの二つの側面がある。「こざかしい知恵」を使うのは合理的思考をする人だ。@Bebshopさんの言う「本物の凄い知恵(智慧)」を持っている人はそれを超えている。この感覚は経験と伝統が生み出すものだ。 @SteFoyLesLyon
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• 09:08  こ の問題をコミュニケーション問題としてとらえる。個々人を意志をもった存在としてみると、各自勝手なことを言っている。そのうちに部分部分で調整がつく。 つまり間主観性が生まれる。間主観性をつなぎ合わせたネットワークは確率過程の連鎖となる。これがダニエル・カーネマンの行動経済学。
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• 09:15  こ の問題は厚生経済学などでずっと議論されてきた。しかし、人生の満足は功利的には提供されない。そこであるていど自分の意志で選択をさせる。これが Nudgeだ。そこで満足してもらい、社会システム全体としてはつじつまが合うように調整しておく。ここがパターナリズムである。
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• 09:18  社 会や組織を維持していく責任をもつ叡智をもったリーダー（複数かもしれない）がいて、メンバーにはそれぞれ役割がある。だが、メンバーは自分の意志で行動 する。このような社会システムを考えているのがアメリカの行動経済学者である。ちなみに中間選挙をひかえているオバマ政権の立場もこれ。
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• 09:21  行 動経済学は人間の非合理な行動や欲望を肯定する面ばかりが紹介されるが、実際は社会システムをニュートン的微分方程式的に見る新古典派から確率過程の連鎖 と見るあたらしい視点の提供であり、厚生経済学がになっていた「厚生」を功利主義ではなくてエピキュリアニズムから見る方法なのだ。
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• 09:23  ちなみに明日の大学院の授業でベイズネットワークを使って民族誌分析データをモデル化する課題はこんな感じの視点をもって作って下さいね。ProcessingでNeticaをプログラムするわけだけど、気持ちは新しい社会システム設計者で。（この項　完）@SteFoyLesLyon