医療は医療行為と医療組織マネージメントに分ける
- Mon, Nov 08
- 医療は医療行為と医療組織マネージメントに分ける と題してTweetsをまとめました。考えてみれば慶應病院の手術室からはじまった医療へのかかわりは8年になります。最近になって分かってきたことは医療が複雑になり大規模になり医学も進んできたにもかかわらず、医療行為を支えるマネージメント組織が旧態依然としているところです。そこに力点を置いたシステムに向かわなくてはいけない。そんな気がしています。
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- 09:51 今日はお昼の大森の小児科中心開業医のA氏のところに。医師をふくめた医療従事者にしっかりと前向きに仕事をしていただくには、実は医療以外のところの合理化と生産性が大切。この簡単なことがなかなか分からない。実は僕も最近までそうだった。医療という言葉はそれほど強い。
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- 09:53 医療との最初の関わりは慶應大学医学部の手術室での医療ミスを防ぐ仕組みの研究。これは結局完成しないまま担当の助教授が別大学の教授に転出した。手術室内のコミュニケーション支援のシステムを地域医療につかえないか、ということになり、開発。少人数で運用した。
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- 09:54 それをさらに退院支援システムとして慶應病院の協力をえて展開した。その後在宅医療を推進しているS医師に出会って、在宅のシステムとしてのCoconを開発。そのあたりをまとめて今年のAXIS8月号に掲載した。サービスデザインとしての医療システムである。
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- 09:58 11月17日から19日にかけて、ホスペックスジャパンでこのあたりをまとめて展示をする。http://www.jma.or.jp/hospex/ 何年かかけてようやく発表できるところまで来た。だが、こうした医療従事者支援サービスの他にも大事な活動がある。
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- 10:02 医療というのは近代社会の制度であり、マックス・ウェーバーが看過して見せたように官僚制度は文書で運用される。官僚制度は合理性を追求したもので、ルールが成立して文書化するとそれが自動的に動き、結果として最強の組織となり、同じ方法では壊すことは出来ない。こうした考えだ。
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- 10:04 この制度を壊すと医療そのものが成り立たなくなる。だがこの制度に人間が追いかけ回されると医療行為にさく時間が無くなる。医療制度の改革を考えることは簡単だが、実行は非常に難しい。だが、制度運営の仕組みの生産性を上げることは出来そうだ。ここが今日のミーティングのポイントである。
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- 10:12 基本的には高度な専門職である医療従事者に制度維持の作業(文書化)を担わせてはいけない。しかし必要な作業はある。ここを外すと制度そのものが壊れる。そのときにいままで10の時間かかっていた官僚的作業の作業効率を2にするとか1にするとそれで組織の負荷は相当下がる。
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- 10:14 なので、制度的なところには一切口出しをしないで、ご説ごもっともにしておいて、作業効率を一気に上げる方法はないか、と見ていたら、非常にいいところがあった。ここは暫く内緒だが、この領域における紙文書の電子化をピンポイントで行ってみようというのが、今日の打ち合わせ。どうなるか。
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