- Fri, Jul 22
- 07:38 おはようございます。今日は9時からコンサルティング。二年以上行ってきた成果を経営会議にプレゼンをする準備。一度すませているのだが、なかなかマーケティングとイノベーションの違いを説明することは難しい。短期的にみればマーケティングの方向が成果を生む。
- 07:40 長期的にはじり貧になる。役員の任期と会社の運命の時計が一致していないのが問題。ここをどのように説明するかがポイント。午後はKMDで博士課程の学生とリアルプロジェクトの運営に関するミーティング。企業とコラボレーションをして企業単独で出来ない成果を生む形が必要。
- 07:42 そういえば、一昨日、昨年コンサルをした会社と会食。今年度後半にもう一度プロジェクトをするための打ち合わせ。グローバルに商品展開をして、製造はできれば1カ所。そのための本質的な形や仕組みをイノベーションする必要がある。地道な作業をくりかえす辛抱が必要。人も必要。
- 07:43 グローバル時代には国際競争力のある商品のイノベーションにたいして腹を据えて取り組む経営の態度が何よりも必要だ。いま日本の企業はこの方向への意識変化が求められている。ここをやりきった企業が生き残るだろう。
- Wed, Jul 27
- 20:06 大阪。堂島でKMDリアルプロジェクト大阪イノベーターズクラブの本年度第一回のミーティング。大阪の中堅企業数社で共同で新規事業企画を立てる。KMDからポリコムで学生参加。結構楽しいプロジェクトになりそうだ。12回のワークショップを行う。アウトプットを強烈に指向する。
- 20:08 そのあと、8月か9月から始めるプロジェクトの打ち合わせを某社で。まず小さく行って様子を見る。明治からある日本の名門企業で何度かの危機を乗り越えて今日まで来たが、次の一手が必要。素晴らしい技術があるがそれを活用して市場にでていく実践的な仕組みがない。
- 20:10 その方法は経営学の本には一行も書いてない。オープンイノベーションにしてもホワイトスペースにしても技術開発の現場が市場と対峙するときの戦略と戦術のすり合わせについては一言も書いていない。すでに起こったことをわかりやすく説明するがこれから起こることに対処できない。
- 20:11 ここが1番の課題だし、ここを乗り越えることが出来ると、一気に世界は変わる。生産性にかんしてアメリカで見向きもされなかったデミング博士の教えを守り、やはりアメリカであまり読まれていないドラッカーを一生懸命読んで戦後日本企業は頑張ってきた。
- 20:13 次の一手を乗り切るために必要な「先生」はもはやヨーロッパからもアメリカからもやってこない。問題の開放をコンパクトにまとめた問題集や参考書もない。自分で歯を食いしばってイノベーションするしかない。かなり大変だが、これを仲間とコラボレーションして和気藹々と行う。それが肝要だ。
- Mon, Aug 08
- 10:03 すこし仕事の書類を作成し、クライアントに送付。世界一のニッチェ商品を持っておりそれをグローバル展開するための方法は?これは意外に難しいのだ。
- 10:04 世界一であるための研究所の研究員の資質がより早くより小さく(ナノテクなので)。でもグローバル市場はマネをするやつ、クオリティを落として価格を下げる奴で一杯。それを迎え撃つレッドシー戦略から逃れられない。新商品というブルーオーシャンもそんなに簡単ではない。
- 10:08 だがちょっと世界をみれば、この会社の製品を求めているところが沢山ある。だからいまでもグローバルニッチェなのだが。勿論研究所にもいいものは埋もれている。だが、すでに市場はみえているのだからそこに出て行けばいい。ではどうするか?実は人材育成なのだ。
- 10:11 大局的な戦略をたてて、自分でチームを作り、チームを訓練して現場にいって、現地でも人を採用し、彼らを訓練して高度な工場を作り、間違いなく運営する。この方法が実現できる新しい組織運営の方法が必要。実は日本の組織はここのところが非常に苦手。
- 10:13 現場はいいが戦略立案が悪いといわれるが、正しい戦略があればいいのかというとそうでもない。たいしたことがない戦略をどうにか乗り切る力のある現場は実は臨機応変に現状に対応できない。アメリカやヨーロッパのグローバル企業には彼らなりの方法がある。日本の会社も自分なりの方法が必要。
- 10:18 その答えを探しながらマネージメントイノベーションに挑戦するのが今回のプロジェクトの狙い。現場に立つことが出来ない腰抜けな秀才と誠実に汗水を垂らして同じことを繰り返す現場ではなく、またアメリカのようになんでも上が決めるエリート主義でもなく、しなやかで延びしろのある組織を作る。
- 10:20 日本のグローバル化という避けて通れない潮流の中でおこなうことはアメリカやヨーロッパをお手本としないで自分たちの力で仲間と問題を解決して実行する方法の習得なのだ。もちろん仲間は日本人だけではない。という感じのことを考えながら新規ワークショップコンサルの書類を作成。
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- Tue, Jul 19
- 01:54 鶴見俊輔がかよった小学校青山高等師範付属小学校の校長先生は佐々木秀一といったそうだ。彼がアメリカに行き、ジョン・デューイにあったと、その仲介をした人から聞いた。彼はアメリカ捕虜収容所で便所掃除のコツを教えてくれた。
- 01:58 明治期にウィリアム・ジェームスのプラグマティズムが紹介されて、夏目漱石、西田幾多郎、柳宋悦に大きな影響を与えたという。その後日本の哲学者からこの考え方は消えていたが、教育学の形で鶴見が学んだ小学校に影響を与えていたという。ハーバード大学でプラグマティズムを学ぶ原点をみつけた話だ。
- 02:12 日本に戻り海軍に入り、ジャカルタにいく。その街でオランダ人が手放した多くの本を読む。カント全集なども手に入れるが、ショーペンハウエルの戯曲やストリンドベリの戯曲、ストア派の哲学者マルクス・アウレリウスとエピクテトスを読む。
- 02:16 アウレリウスのMeditationは『自省録』として翻訳もあるがインターネットで英語で読める。http://t.co/SRuLJT7 エピクテトスもである。http://t.co/4wFM21Y このあたり、紙の本でもっていてもいいな。ちょっと読んでみたが身にしみるね。
- 02:22 鶴見俊輔は詩もすきなので、ジャカルタで海賊版で手に入れたのはウィルウレッド・オウエンとチャールズ・ソーリー。オウエンは第一次世界大戦のことを詩にした。http://t.co/dYVhVyS で詩を読むことが出来る。
- 02:28 チャールズ・ソーリーも第一次世界大戦で死を目の前に詩を書いた。下記で詩を読むことが出来る。 http://t.co/KylE9Ho
- 第一次世界大戦にかり出された青年の詩を第二次大戦の最中に読んでいたわけである。戦争に生き残って祖国再建に担い手になるなんて念頭に浮かばなかった。
- 02:33 生きているとはなにか。永遠の時間を瞬間瞬間で感じるときだ。これはすこし前にNHKが制作した鶴見俊輔の番組で鶴見が語った言葉だ。同じようなことを説明するためにイギリスの詩人ハーバード・リードの唯一の小説『緑の子』を紹介している。
- 02:37 ハーバード・リードはイギリス生まれの詩人だが日本では美術評論家として知られていた。いまは彼の本を読む人はどれくらいいるのだろうか。だが詩人・小説家としてはいまも英語圏ではよく読まれている。『緑の子』はThe green child 1935年のファンタジー作品だ。
- 02:46 ウィリアム・モリスもそうだが政治思想とファンタジーの絡み合ったところに英語で表現された非常に上質の知性があり、それはプラグマティズムの思考とも深くからみあっているのだ。
- 02:51 鶴見俊輔の小学校の友達に中井英夫がいるとう。中井といえば『虚無への供物』である。僕は『哲学者の密室』で知られる笠井潔の紹介でこの本を知った。40年ちかく前だろうか。その彼の遺稿『中井英夫戦中日記 彼方より』を紹介する。
- 02:52 戦争中にああ、戦争やってられないな終わらないかなあと言っていたくせに戦争が終わると、死ぬつもりだったからそんなこと言っているわけがない、と言っているやからへの憎しみが書いてあるという。鶴見はこれを「なめす力」と呼ぶ。中井はにくしみでなめす力に耐えたのだ。
- 02:56 日本の知識人は先生が問題をだして、その問題の正しい答えは先生の出す答えだとおもっている。いまの先生はアメリカだという。つまり自分で問題をつくることなく小学校から大学まですごしてしまう。大学とはそういうところだと日本の知識人は思っている。
- 02:57 だがそうではない。大学とは自分で問題をつくり、自分で解くところだ。これは本当に同感する。先生の講義を聴いて問題を解くことが学問だと思ってはいけないのだ。アジアの大学の多くも日本と同じだ。外に答えがあると思っている。まあ最近のアメリカの大学もそうかもしれない。
- 02:58 しかし、答えは本や授業の中にはない。問題もない。生きていく中で自分で問題をつくり、自分で答えるのだ。これがプラグマティズムの精神であり、その活動こそが知識人の役割であるべきなのだ。(本日の分、完)
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- Sun, Jul 17
- 04:19 学問をするときに欧米の先生の定義にあう事例を探して書く態度が日本の知識人にあるという。いまシンガポールで教えたりビジネスの準備をしたりしてアジアの知識人やエリートにも同じものを感じる。学問をする喜びを知らない。
- 04:25 鶴見は出会った実例が定義をこえていくときの感覚をあふれ出る(brimming)というすてきな言葉を紹介して説明している。学問をするとはこの感覚を持つことなのだ。そして犀のように一人で黙々と歩む。これはブッダの言葉だが、瀬戸内寂静『釈迦』(2002)から紹介する。
- 04:37 日本人で犀のように歩んだ人としてジョン万次郎と富永仲基を鶴見は上げている。ジョン万次郎は確かにおもしろいね。その生涯は中浜 博『中浜万次郎—「アメリカ」を初めて伝えた日本人』で。また乾 隆『ジョン万次郎の英会話』もなかなかだ。英語の発音の音変化をカタカナで結構うまく捉えている。
- 04:43 富永仲基はだいぶ前に加藤 周一氏の編集で、『日本の名著 (18) 石田梅岩・富永仲基 』にでていた。加藤氏は『富永仲基異聞—消えた版木 』という本も出している。18世紀に活躍した大阪の町人学者。鶴見は犀をみつけるのが名編集者だとして、林達夫、花田清輝、谷川雁の名を上げている。
- 04:49 鶴見俊輔の本を良く読んでいた高校時代に僕は林達夫著作集にであう。平凡社から出ていた。これにはびっくりした。博学というか明晰というか。平凡社の百科事典の編集長だと知るが、さらに影響をうけたのが久野収との対談『思想のドラマトゥルギー』これはいまでも平凡社ライブラリーで読める。
- 04:53 こう考えてみると自分の知的な歩みは結構一貫しているなとおもう。まあ好きな本を好きなように読んできたから当然か。20年ちょっと前に岩波から『トランスナショナルアメリカ』を出版して、その月に岩波からでた一番良い本、という評価をうけた。これは社内の話だけど、ご褒美がある。
- 04:57 当時の社主の岩波雄二郎氏から風呂敷に包んだ『トランスナショナルアメリカ」十冊を渡される。「親父が夏目漱石に初版を届けるときからのやりかたです」と岩波氏は述べた。その後暫く話をするという儀式なのだが、これには興奮した。なぜか初期のインターネットサーバーが岩波の本社にあった。
- 05:00 で話は村井純さんのことになり、そのあとニューヨーク左翼知識人の話に移った。Publisherというのはなかなか大変な地位なんだなあと思った。その後僕は文章を書く仕事から足を洗ってしまい、岩波の編集者からSFCの教員になった小熊英二さんに「なんで奥出さん書かないんですか」と。
- 05:03 その頃アメリカの大学で教える機会があっていったら、ヴィンセント・サーフがワシントンのホワイトハウスにインターネットをやらないと日本にやられると大ロビー活動をしていた。NTTのVIP構想をしっているか!!という感じであおっていた。『経済セミナー』にそのあたりを連載。
- 05:07 その途中で、突然、こんなことをしている場合じゃないと思って、コンピュータの勉強を自ら始めた。『経済セミナー』の連載を落としてその後中断。竹中平蔵さんが『経済セミナー』の原稿、おとしていいんですか?と聞いてきたのが印象的だった。で気がついたら20年たって今に至るわけだ。(この項完)
- Sun, Jul 17
- 03:31 RT @Yam_eye: 自覚的にモニタリングできたのは貴重でした。RT @hiranok: INFOBARでスマホデビューして、早2週間。色んな人からのアドヴァイス通り、完全に慣れてしまった。…不思議なのは、その境目がわからなかったこと。…問題は指の太さではなかった。
- 03:31 RT @hiranok: 仰る通りの結果でした(笑) RT @Yam_eye 自覚的にモニタリングできたのは貴重でした。RT @hiranok: スマホデビューして、早2週間。色んな人からのアドヴァイス通り、完全に慣れてしまった。……問題は指の太さではなかった。
- 03:31 RT @Yam_eye: スマホを使い始めたの平野さんがタッチ操作に慣れて、「問題は指に太さではなかった」と報告している。実は、先日お会いしたときにそう言っていたので、それが原因ではないと思いますとお伝えしていた。ユーザーが商品の使いにくさを訴えるときの「理由」が見当違い ...
- 03:31 RT @kentarofukuchi: 加えて今度は逆に、慣れてしまったユーザーが「使いにくさ」に目を瞑ってしまって、不便の原因が表になかなか出てこない事も多い。"@Yam_eye: ユーザーが商品の使いにくさを訴えるときの「理由」が見当違いである事は非常に多い。"
- 03:32 RT @Yam_eye: ユーザーが使いにくさを訴えるときに、見当違いの原因を挙げることは珍しくない。改善するには、ていねいな観察と実験機による検証を通じて、本当の原因を見つける必要がある。アンケート結果を鵜呑みにして、あわてて製品を改良することは、状況をますます悪くする。
- 03:34 久し振りに山中さんのTweetsを連続RTしました。分散認知といわれている分野での面白いお話しだったので。人間と道具は無意識状態で非常に複雑に共生しています。最近そのあたりが非常に詳しく解ってきました。ユーザビリティという概念が根本から変わっていくと思っています。
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- Sat, Jul 16
- 07:23 。自分はアメリカやイギリスの文明とは違うぞ、という感じを、自分は古くさいぞという感じを持って生きることが大切。坪内祐三的に生きるか、幸田文的にいきるか、古いものの中によりどころを持って新しい知識に対抗するか。
- 07:36 第3の選択をするとはどのようなことか。その例として文化人類学者アルフレッド・クローバーの研究が上げられている。彼は一族が死に絶え単独で都会に現れたヤヒ族のイシに出会って、彼を優れた人と尊敬し暮らしぶりや人となりを記録した。クローバーの死後、原稿は夫人によってまとめられた。
- 07:40 Ishi In Two Worlds. A Biography of the Last Wild Indian in North America. by Theodora Krober がその本である。
- 07:45 また娘のル=グウィンはイシの影響をうけてファンタジー『ゲド戦記』を書いた。これは岩波少年文庫で読める。またクローバーの息子がIshi in Three Centuries by Karl Kroeber(2008)を出版した。ゆっくりとした時間のなかで考えて行動していく。
- 07:51 鶴見俊輔は辻信一(明治学院大学教授大岩圭之助)のスローライフ運動も紹介している。僕は個人的には文明以前に戻る立場をとらないが、東洋において西洋型文明社会を学校秀才が先導して目指していくという形にはうんざりしている。そのせせこまさというか卑しさへの一撃として反文明の思想に共鳴する。
- 07:54 週末は坪内祐三氏の本でも何冊か読むかな。草森紳一、小林信彦、植草甚一と、振り返ってみると四十年前の晶文社にはずいぶんお世話になった。いまリアルタイムで坪内祐三氏の本が色々読めるのは良いよね。
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- Thu, Jul 14
- 08:50 昨晩のGateOneは老舗のジャズライブハウスだが、TA高木(vo&p)/堀秀彰(p)/金子健(b)+guest:マジシャンマリッキーとほぼ日曜日のパーティのメンツ。客も半分以上お友達状態。初めての場所なので応援にということだったが六本木仲間の馬場進出でした。
- 08:53 音楽っておもしろいところがあって、自分たちでやっているとどんどん耳が肥えてきていいミュージシャンへの尊敬が高まる。パッケージとして消費される音楽ではない音楽の価値がある。「大音楽家」の演奏をコンサートホールに聞きにいった19世紀ブルジョア時代でもアマチュアは楽器を演奏した。
- 08:55 20世紀に入って音楽が簡単に複製できるようになって、音楽を楽しむために楽器を演奏する人が減っていった。CDとマスメディアによるスターシステムが地域の音楽家を激減させた。そしてインターネットで音楽が流通するいま、自分で音楽を行う人が増えている。
- 08:57 ヤマハも山野も楽器販売ビジネスは頭打ちだが、レッスン教室や貸しスタジオの景気は良いという。音楽をマスメディア産業と見る時代が終わろうとしている。一部のスター音楽家だけが生計を成り立たせる時代もおわるのだろう。昔は音楽家は地域と弟子のコミュニティの中でいきていたのだから。
- 08:59 若いときの音楽好きはプロになるかアマチュアに留まるかで悩む。才能やチャンスの問題でほとんどがプロにはならない。人生も半ばを過ぎると自分にとって本質的に大事なものについて問い直す瞬間が来る。そのとき、音楽を選択できれば、若い時代に音楽が好きだったことを思い出す。
興味深いメンションを頂きました。
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- Sat, Jul 09
- 09:58 昨日の博士論文工房。自分がやってきたことの意味と価値を人に伝える。その方法がもっとも洗練されているのがdissertation。ラテン語から来ていて英語ではdiscourseつまり論理的に結合された文章群。約束事があって、それにしたがって記述していく。
- 10:04 KMDでは学生が自分のテーマを自分で選ぶことが出来る。ジャンルはエンジニアリング、社会科学、デザイン、そしてアクションリサーチと呼んでいるが実務についての論述の4つである。テーマを選んだ後は指導教授と相談しながら博士論文プロポーザルを書く。これに合格すると論文執筆資格を得る。
- 10:14 アメリカの大学ではPh.D. General Examinationと呼ぶところもある。プロポーザルを提出するためには指導教授と相談して複数教員からなる審査委員会を設置しなくてはいけない。委員会が設立され、プロポーザルを提出する。そして論文審査と口頭試問がある。
- 10:15 候補者が選んだテーマについて、自分自信で調査を行う能力があるかどうか、研究内容が博士論文に相応しい論理的な展開をすることが可能かどうかを検討する。ここでディスコースが成立しているかの検討が入る。
- 10:16 プロポーザルは自分が研究するテーマに関する文献をレビューしたセクションが必要であり、方法論を明示し、研究対象の説明を行う。だいたい20頁から25頁の長さである。プロポーザルを提出した後口頭試問でプレゼンテーションを行い、そのあと質疑応答がある。
- 10:18 というながれで論文提出資格試験がおこなわれるのであるが、博士論文に相応しい論述の仕組みを学ぶことがまずは第1である。この分野は20世紀になって非常ににわかりやすく体系化され、50年ほど前にcritical thinking, reading, writing技術として普及した。
- 10:19 したがってきちんとした指導のもとに博士論文を仕上げることが出来れば、どのような分野においても明晰で説得力のある文章が書けるようになっているはずである。この方法を身に付けると、どのような分野でも生きていける。ぜひとも本格的にディスコースを構築する能力を身に付けて欲しい。
- Tue, Jul 12
- 00:28 鶴見俊輔『思い出袋』(岩波新書)読了。高校1年生の時『思想の科学』という雑誌を知り、彼の名前を知った。そしてプラグマティズムを紹介した『アメリカ哲学』。彼を軸として多くの思想家の本を読んだ。80歳をこえた彼が思い出の人と本を語る。読みたい、あるいはもう一度読みたい本が出てくる。
- 00:36 21世紀に生きていくということを資本主義が回転を始めたアジアで経験するという時代にいま僕たちは生きている。先生のなかに正しい答えがあると信じて、それを写すという優等生の呪縛から抜けなくてはいけない。周りを見回して状況を理解して自分で考えていくのだ。そんな先達として2名紹介される。
- 00:43 一人はジョン万次郎。もうひとりは金子ふみ子。ジョン万次郎はいろいろ本が出ていてどれも興味深い。金子ふみ子は瀬戸内晴美の小説『余白の春』の主人公。詳細は略すが、自分の経験を吟味することで人生を開いた。プラグマティズムの教えだ。
- 00:47 状況を自分の力で読み取った人として西郷隆盛のいとこの大山巌、彼が総参謀長にした児玉源太郎。この二人には学習によらない知恵があったとする。先進国の知識を最短期間に学習するという日露戦争後の日本の学校教育とは違う知があったとする。ここがまさにジョン・デューイの学校論の本質だ。
- 00:50 アガサ・クリスティのミステリー。戦後すばらしい訳者をそろえて早川書房からたて続けに出版されて読んだという。彼女の小説にはエルキュール・ポワロとジェーン・マープルという2人の異なった名探偵が登場する。ポワロは仮説演繹法による推理の達人。マープルは観察と記憶から犯人を捜す。
- 00:58 小学校の友達の永井道雄。教育社会学者で三木内閣のときの文部大臣だ。『虚無への供物』をかいた中井英夫も小学校の同級生。高等師範付属小学校。鶴見はこのあと不良少年になり行き場がなくなり父親にアメリカに送られる。
- 01:07 オックスフォード大学で高い位置までのぼりつめ、ラテン語で書かれた聖書を英語にする。14世紀のことだ。人民が読める言葉、ヴァナキュラーな言語で聖書を翻訳する。そのことで僧侶の特権がなくなるのだ。そんな文章がのっている選集を海軍の仕事をしているときにシンガポールで購入。
- 01:08 その本は、Sir Arthur Quiller-Couch The Oxford Book of English Verse, 1250-1918である。ここにウィクリフの聖書英語訳があったという。ヴァナキュラーでの表現というイタリアのダンテにつながる挑戦。
- 01:14 学生への課題で身近な人の伝記を英語で書くという課題を出して100点をつけた学生に卒業後20年経ってあったという。彼はノモンハンの戦闘で捕虜になった父親の話を書いたという。1960年代にはこの戦争のことはまだ知られていなかった。
- 01:14 村上春樹の紀行『辺境・近況』と『ねじまき鳥クロニクル』でノモンハンのことは広く知れ渡った。そうなんだ。
- 01:25 水木しげる『河童の三平』これはいま貸本版がでているね。この本のお祖父さんと孫と死に神の話をしながら戦争が始まりアメリカから帰国するまでの思い出が出てくる。当時ハーバード大学で教えていた都留重人は経済的な力量からいって戦いにならないので、経済の大物達が相談して戦争回避に向かうと。
- 01:28 鶴見俊輔は家が政治家なので彼らのやり取りがよく分かる。かれらの思考のくせからして戦争に向かう意志決定をすると判断する。ここも面白い。彼の祖父は後藤新平である。
- 01:33 西洋の定義を真に受けてその適応をこころみるのが明治以来の学問だ。そこには自分で定義をつくり経験が定義のふちをあふれそうになる手応えや弾みがない。ここはデザイン思考でおしえているところであり、プラグマティズムそのものでもある。
- 01:36 意味が生まれてくる瞬間といってもいい。ここを研究したI・A・リチャーズ『意味の意味』W・エンプソン『曖昧の7つの型』が紹介される。いずれも中国の研究者。意味が一つに特定できない現象を考えた。夏目漱石が『文学論』で挑戦した世界だ。自分で意味を作りだしていくのもプラグマティズムだ。
- 01:51 西洋の知的流行に答えを求めてそれに自分をあわせようとする明治の知識人にたいして福沢諭吉門下の藤田茂吉は『文明東漸史』で国策で知識人地位向上をはかる輩をきりすて、自発的にヨーロッパから学んだ高野長英と渡辺崋山を上げているという。藤田の本は読みたいな。さて今晩はこのくらい。
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- Sun, Jul 03 11:20
- 13:10 世界各国からの学生と研究をしていると、日本はとか中国はとかシンガポールはといった感じで優劣を競う気がしなくなる。それよりはKMDとしてイノベーションの先端を走っていきたい。グローバルに考えると、地理ローカルに気合いが入る、ような感じ。それぞれの文化的持ち味がパワーになる。
- 13:14 これって都市性でもあるんだな。ルソーから夏目漱石にいたるまで、鄙から都にでて世界が変わる。この「世界」は国連のいうインターナショナルでも、アメリカ式金融グローバリズムでもない。異質なものがぶつかり共鳴して突き抜けていく感じ。モダニズムとしか呼べない。ここを感じ取りたいね。
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- Wed, Jun 29
- 15:15 出版社との打ち合わせ終了。装丁に関して『トランスナショナルアメリカ』に倣おうということに。1991年に岩波書店から出した本だが、法令印刷というところで印刷をした。当時NO1の活版印刷所だ。最近デジタルフォントも充実しているのでこのクオリティがでるのではと。
- 15:17 『トランスナショナルアメリカ』の装丁は永原康史さんにお願いした。判型も同じにしようと思っている。年内出版にむけて原稿ラストスパート。
- Thu, Jun 30
- 10:03 おはようございます。今日は10時からKMD入学希望のドイツからの留学生とミーティング。11時からCritical Reading 博士課程の学生向けに論文の読み方。3時にもう一つミーティングで4時30分からメディカルプロジェクト。淡々とした日々です。
- 14:31 Critical Readingは博士課程の学生相手に論文の読み方を教えるので面白い。先生の方法で他の論文読んでみると、ちゃんと書いていない方が多き気がするが、と学生から質問を受けた。
- 14:32 そのとおり。論文をレビューするときの枠組みがCritical Readingで読むテキストはCritical Wrtingでないものも多い。それが論文の評価でもあるし、そのような論文からも学ぶことは多い。ポイントはこの枠組みをつかって「読む」という行為を行うところにある。
- 14:39 Critical Reading/Writingは戦後ヨーロッパにおけるアリストテレス修辞学の復権に始まる。ペレルマン『説得の論理学:新しいレトリック』に詳しい。各国で行われた教育については僕のBlogだけど、
- http://bit.ly/eK3k66
- を参考に。
- Sat, Jul 02
- 15:13 ジャズのレッスンから戻って遅い昼食。このあと早い夕食。ブラジルの焼き肉。アナログスタジオをもう一度。倉庫にいっていた古い機器もちょっと処理するのをまとう。要するにAD変換を何処でするか、なんだけどね。
- Mon, Jul 04
- 08:54 おはようございます。昨晩ははやくから遅くまで邦画2本、『プリンセストヨトミ』と『さや侍』を品川のシネコンで。今日は午前中遅くから池袋でコンサルティングのワークショップ、KMDにもどってメディアファニチャー打ち合わせ3時間後、新規プロジェクト打ち合わせ。8時30分から六本木会食。
Tue, Jul 05
- 10:33 おはようございます。今日はKMDのスキル科目。センサーとアクチュエーターの間に確率過程を埋め込むモデリングの方法について3回で授業します。嘘発見器をつくるのが課題。主観的確率の考えを体験して身に付けましょう。メンタルモデルのレベルが一段階上がります。
- Wed, Jul 06
- 11:46 昨晩は六本木鮨直から赤坂マヌエラヘ。オペラバリトン歌手、バイオリニスト、ピアニストの四名でよく食べよく歌いました。オペラ歌手はbe my loveをはじめロマンチックなポップスを。僕は4ビートからバラードまで何曲か。山口和与さんがベーシストだったのでご機嫌のリズムで楽しみました。
- 11:49 今日は午後は『デザイン思考と経営戦略』第五章を仕上げる。あるプロジェクトと同時進行で書いていて、最終章はその顛末を詳細はぼかして書くのだが、社長以下取締役が全員「いいね」といって意志決定したのでハーピーエンドになりました
- 11:51 『デザイン思考の道具箱』は超巨大企業の技術担当の専務がノーといって2年以上かけてプロジェクトをすすめてきたR&Dのトップ(彼も相当偉いわけだけど)と僕が「えーー」とおもった顛末の話です。この巨大企業のその後の動きをみると納得はする。グローバリゼーションに活路をもとめた。
- 11:52 それから何年か経って、いまはグローバリゼーションは不可避だがそれが活路とはならない状況である。国内で右肩下がりだといって、海外に出ると強い奴が一杯いてつぶされそう、というのが現状。ここを生きのびるにはやはりイノベーションが必要なのだ。さてお昼にして、午後は執筆、執筆。
- 13:29 RT @k1oku: 美術系の人がどんどん音を使うようになって来ているのだから、音楽系の人もどんどんモノや映像、画像を作るべきだよね。世界に一つしかない楽器(装置)で演奏する音楽とか。(別にこのアイデアは新しいわけじゃないけど、新しいから良いのではない。)
- 20:11 むむ。今晩はいけそうもないな。いやいけるかな。やっぱりだめかな。RT@saxmatsuda 今夜は代官山レザールのセッションへ。。。暑いからフルートも持っていこう。__(`。`)
- 21:13 『デザイン思考と経営戦略』第5章終了。編集者に送付。次はデザイン思考中級の説明をおこなう第6章第7章。大体出来ているのだが細部が気に入らない。結構細部を決める作業はたいへんなんだよね。頑張ろう。では夕食へ。
- Sat, Jul 09
- 09:53 リビングとダイニングのエアコンの取り替え工事。20年ほどでたっており、寿命。今日明日の丸二日かけて。書棚を動かして天井からエアコンを外し、室外機もとりかえて、さらに新しいエアコンをいれて、書棚書籍を戻す。大変な作業に。エアコンが入手できなくて壊れてから2ヶ月。ようやく工事。
- 15:10 KMD説明会 日吉。沢山の人が聞きに来ている。教室が一杯。嬉しいことです。みんなで21世紀の創造社会を作ろう!!
- Fri, Jul 08
- 07:30 昨日話していた件ですねえ。本物の走りをする車はないかなと。ちょとチェックします。有り難うございます。@SamFURUKAWA 奥出先生! QT @GQJAPAN: (略)A7スポーツバック。(略)新しい形のラグジュアリーカーの登場である http://t.co/Zi9dxdv
- 08:39 むむ。ポルシェEVまでまつか。@SamFURUKAWA もう一台、候補(テスラ モデルS)を! http://t.co/tiWgiu5 @NaohitoOkude 昨日話していた件ですねえ。本物の走りをする車はないかなと。ちょとチェックします。有り難うございます。
- 09:48 今日は1時に三田。3時過ぎからKMD.そのあと一時間弱でちょっと仕事をして、6時から博士論文工房ワークショップ。だんだんペースがあがってきた。楽しみ。
- 20:03 ハル・フォスター著五十嵐光二訳『デザインと犯罪』読了。デザインの場所が大きく変わる必要がある。フォスターとは同世代だが、ここ20年の産業構造の変化は大きいね。詳細はいずれ。
- Sun, Jul 10
- 02:10 エアコン工事中。 http://lockerz.com/s/118561634
- Sun, Jul 11
- 09:48 RT @tauk: センスのいいものだけに囲まれていたら、それはそれで息苦しいのだろうね。
- 10:15 おはようございます。今日は2時からビジネスミーティング。大阪から。緊急のお話し。そのあと6時過ぎから友人の家のスタジオでジャズセッションパーティに参加。楽譜をそろえておかないと。
- 11:24 ezwebのメールが繋がらない?
- 11:35 @kata311 有り難うございます。もう一度送ってみます。 [in reply to kata311]
- 18:21 二日にわたるエアコン工事。写真は昨日。 http://lockerz.com/s/118827569
- 18:23 最後の取り付け http://lockerz.com/s/118827851
- Thu, Jul 07
- 08:47 おはようございます。朝、昨日送られてきた真空管のマイクアンプをセット。ラインケーブルも何種類かとどいたので、スタジオのケーブリングをやり直し。残念ながら10時からKMDでCritical Readingなのでスタジオ遊びは今晩まで我慢。今日は1時から会議、3時過ぎからさらに3つ。
- 16:10 KMDミュージック&サウンドのプロジェクトミーティング。プレナリーミーティングで発表するプレゼンテーションの打ち合わせ。音楽と音をつかって都市をデザインするというプロジェクトに実際のスポンサーと実験場所を確保したのは快挙。プロジェクトを評価するのは社会だ、を実践。
- 16:11 さて帰宅するとするか。
- Wed, Jul 13
- 08:17 おはようございます。今日は午前中ちょっとたまったお仕事関係の作業をして1時からお客さん。午後がん研有明病院に友人のお見舞い。どこかで夕食をとって高田馬場、Gate One。久し振りだな。友人のライブ。
- Thu, Jul 14
- 08:50 昨晩のGateOneは老舗のジャズライブハウスだが、TA高木(vo&p)/堀秀彰(p)/金子健(b)+guest:マジシャンマリッキーとほぼ日曜日のパーティのメンツ。客も半分以上お友達状態。初めての場所なので応援にということだったが六本木仲間の馬場進出でした。
- Mon, Jul 18
- 12:57 チキンカレー、おいしゅうございました。@drinami 日吉に3ヶ月ほど前にできたカレー屋「Hi, How Are You」。爽やかな辛さがイイね。 http://t.co/EOA1OLW [in reply to drinami]
- Wed, Jul 20
- 07:43 RT @t_maeda: UXDにおいて"メカニクス"のような概念って意外と抜けてるんじゃないかなー。
Sun, Jul 24
- 08:31 RT @sohbunshu: 世界に勝てる英語力なんかはない。世界に勝てるコミュニケーションはある。多くの人が私なんかよりずっと流暢な英語を話すが、外国人の会話の輪に入れない。あっ、そうだ。日本語だって私にとって2番目の外国語だ。
- 09:15 昨日は学芸大学のATrainでジャムセッション。ピアノの寺尾君がものすごく腕を上げていた。S社の腕利きのソフトウェアエンジニアなのだけど音もリズムもシャープ。ちょっと上手くなると本人はいい気で実際に演奏や歌がもっさりとしてしまうのだが、その壁を越えたね。素晴らしい。
- 09:18 あと一緒にいった橋本いつかさんもよく歌えた。街場でプロとして歌っているけど、場数を踏んできて聴かせる歌になっていた。お店は沢山の人がきて繁盛していた。僕はLover Come Back to MeとMistyを歌いました。
- 09:28 ホワイトスペース戦略という本のタイトルをみて、ホワイトスペースを巡る競争もいよいよ本格的になるのかとおもってよく見たら、イノベーション戦略の本だった。こちらも面白そうなので注文したけど。いずれにしても無線を巡る話はまだまだ展開するね。
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- Fri, Jul 01
- 10:02 おはようございます。今日の午後は柏樹・小林連携スキル科目。アイロンを作るの第二回目です。今日の講師は小林さん。形と機能を同時に考えながら一人の人間が作っていく。発泡スチロールで形を削りだし、電子基板を半田付けしても、全体性をデザインすることは出来ない。
- 10:03 デザイナーとエンジニアが集まってデザイン思考ワークショップを行うと何か出来ると思うが、実は何も出来ない。コラボレーションしてもほとんどの場合はうまくいかない。それはインタラクションするプロダクトやサービスの全体をデザインする作業を誰も行わないからだ。
- 10:05 メーカーではエンジニアがつくった筐体をもとにプロダクトデザイナーが発泡スチロールを削りだしたモデルを組み合わせてデザインを行う。インタラクションデザインは後回しである。だがそもそもエンジニアリングの思考とデザインの思考はわけがたく存在しているのに大学の学科でも細分化している。
- 10:08 企業の中もそうだ。実は長い間これで問題はなかった。それは作るモノが決まっていたからだ。僕はこれをドミナントデザインと呼んでいる。だが、いままでにないもの、あるいは今の現状が必要としていて存在していないモノをつくるにはエンジニアリングとデザインの活動を同時に行わなくてはいけない。
- 10:10 僕の世代の優秀なプロダクトデザイナーの多くは機械工学の知識は持っている。だが、1980年以降のプロダクトは電子工学の塊でもある。ユビキタスコンピューティングになるとさらに状況は複雑だ。エンジニアとデザイナーがコラボレーションしようにもお互いの共通言語がない。
- 10:13 アメリカの海兵隊が新兵訓練でライフル銃を使って行うと本で読んだことがある。海軍空軍陸軍の区別なく最新兵器をつかって戦争に従事する彼らだが、異なった分野の兵器をつかうための共通言語がライフル銃トレーニングにあるという。
- 10:16 モノやサービスのイノベーションを行って、プロトタイプをつくるプロジェクトに参加する学生にこの共通言語を持たせるというのがスキル科目の一つの目的である。OIKOSプロジェクトに参加する学生には小林・柏樹組の提供するこのスキルと僕が博士課程2年生の佐藤千尋さんと提供する確率論。
- 10:18 そしてデザイン思考とビジネスを結びつけるために不可欠なメンタルモデルと経営戦略の問題を博士課程4年目(?)の芦澤君が教えている。なかでも小林・柏樹連携のクラスはデザインとエンジニアリングをただ並べたのではなくて有機的な連携に挑戦し、アイロンを作るという作業で全体性デザインを学ぶ。
- 10:19 イノベーションが生じた後どのようにビジネスを展開するかを議論した本は多い。また簡単なデザイン思考ワークショップでアイデアが生まれる瞬間を体験させるモノも多い。だがアイデアをモノやサービスに展開するための複雑な作業を通して全体性デザインを教えるところは少ない。KMD今年の挑戦だ。
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- Thu, Jun 30
- 19:39 KMDメディカルプロジェクトは今年は妊娠・出産・育児に焦点を当てている。フィールドワークのレベルが非常に高く、またそれをプロトタイプする技術の習得も進んでいる。そろそろ第二回目のコンソーシアムの企画の段階。これは世界的に注目される成果が出るプロジェクトになる予感がする。
- 19:41 クラウドとスマート端末をつかったサービスになるが、日常生活のフィールドワークから得られた経験からメタデータをつくってXMLでコーディング。クラウドに保存して状況に合わせて様々な端末から利用する。去年まで三年間かけた成果をもとに今年のアプローチをくわえて、8月末に大阪で展示会。
- 19:43 日常生活のフィールドワークからモデリング、設計、実装とすべてをこなせるようになった修士2年生の実力は凄いね。あと半年ちょっとでがっちっと仕上げて世界に挑戦。あと数社企業を集めてコンソーシアムも作らないとな。こうしたプロジェクトで力を付けてくれると高い授業料のもとはとれる。
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