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2010年11月2日火曜日

民族誌とマーケティング

  • Mon, Nov 01 
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  • 07:23  RT @SteFoyLesLyon: @NaohitoOkude 朝起きてみてびっくり。1つの質問に対してていねいにお応え頂き深謝です。自分なりの理解とちょっとした疑問を以下に早速まとめておきます。
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  • 07:23  RT @SteFoyLesLyon: If it is possible to integrate ethnography with marketing, the extent to which the marketing is large must be the next issue.
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  • 07:27  RTした質問に答えますね。民族誌とマーケティングの問題は民族誌をどう考えるかに関係します。顧客が必要とするものを工場生産から流通・販売のシステムをとおしてわたす、というのがマーケティングです。問屋中心のドイツ、小売り中心のフランスとは違ってアメリカ的@SteFoyLesLyon
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  • 07:31  大量生産しても人々の手に商品が届かない。物理的な流通の整備とマスメディアによる製品のお知らせが基本だ。この考えが戦後コトラーによってまとめられたときは衝撃的だった。ハーバード大学から帰ってきたばかりの慶應大学村田昭治氏が紹介。@SteFoyLesLyon
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  • 07:33  ところが、その後マーケティングの考え方が機能しなくなる。きちんと店頭にものを配り広告を適切に売っても消費者がものを買わなくなるのだ。顧客が何を欲しているかわからない、ということになりマーケッティングリサーチという分野が登場。@SteFoyLesLyon
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  • 07:35  顧客のニーズウォンツの仮説を立てて、数値調査をして、仮説における独立変数従属変数妥当性統計学的に検証する。僕が大学院にいた30年以上まえに盛んだった。SPSSとかSASといった統計パッケージをつかってメインフレームコンピュータで解析@SteFoyLesLyon
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  • 07:37  文系なのに数学使って、コンピュータデータのはいった取り外し式の大きなハードデスクを持ち歩く。科学的だと勘違いしてしびれる人が多かった。だが、それで顧客がわかったかというとそうでもない。1990年代には結構信憑性が無くなった。@SteFoyLesLyon
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  • 07:39  だが、結構難しい統計処理をするし、論文も書きやすいと言うこともあり、アカデミズムはマーケティングではなくて、マーケティングリサーチが主流に。また企業も数字で示すので、失敗しても経営判断のミスではないという言い訳が立つため、巨大企業で普及。@SteFoyLesLyon
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  • 07:40  そのあと1990年代から主観的マーケティングとして経験価値マーケティングが登場したが、日本ではそれほど受け入れられず、またブランド価値を高めるマーケティングもアーカー氏の本が沢山翻訳されたが普及していない。あいかわらず数字。@SteFoyLesLyon
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  • 07:44  マーケティングは「うってなんぼ」のところがあるので、諸説紛紛。コトラー一冊ちゃんと読んでおけばいいと大学院の時に師匠の高橋潤二郎氏に教えられ、そらでも説明できるくらいに理解したが、変化が起こる。インターネットの登場である。@SteFoyLesLyon
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  • 07:48  2000年にでたコトラーの『マーケティング・マネジメント -ミレニアム版』で顧客のことを知る方法がなかったので、マーケティングリサーチのメソッドが必要だったがインターネットで直接顧客とコミュニケーションできるようになると、企業はこの方法が必要なくなると@SteFoyLesLyon
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  • 07:50  これはマーケティングが必要でなくなる、ということではない。顧客のニーズとウォンツにあわせて商品やサービスを開発してそれを顧客に届けるという原則は変わらない。そのために調査と分析に頼る必要はない、ということなのだ。直接顧客と対話すればいい。@SteFoyLesLyon
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  • 07:52  民族誌はマーケティングリサーチの方法と考えるとあまり意味がない。いまそうしたサービスを提供している調査会社や広告代理店を見るが、いくら調べても顧客の姿は見えない。そもそも調査データの背景に顧客の実体が隠れているという本質論的アプローチが間違っている。@SteFoyLesLyon
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  • 07:54  顧客を観察して、そのニーズやウォンツを考えながら顧客の姿を絞り込んでいく。これはセグメンテーションである。数字はそれほど必要ない。観察すればいい。そして顧客のニーズやウォンツを「創造する」。これをメンタルモデルのデザインと僕は読んでいるけれど、これが正しい保証はない。
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  • 07:56  所詮は主観的なものである。これを顧客に見せて顧客が良いね、欲しいなと思えばそれが顧客の望むものである。本当に望んでいたかもあまり関係ない。コミュニケーションが成立することが大切。その関係が継続すればブランドが維持される、つまり間主観性が形成される。@SteFoyLesLyon
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  • 07:59  マーケティングに主観的な視点を取り込むために物語マーケティングとか口コミマーケティングとかいろいろ工夫されているが、民族誌もその一つだ。従来のマーケティング調査ではなく、顧客に対する主観的な解釈を作る。そしてその解釈を顧客に説明して説得するコミュニケーションを行う。
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  • 08:10  @SteFoyLesLyonさんの一連の質問が面白く、いま僕が教えているKMDの修士と博士の学生に知ってもらいたいことが多いので時間をみて順番に答えていきます。まずは民族誌とマーケティングの話はここで終了。
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