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2010年6月3日木曜日

21世紀の工学部をどのようにイノベーションするか NUSの場合 その2

  • 2010年6月2日
  • 15:48  Cuteセンターナウ。今日は4時からNUS工学部の教員二名とDCC(Design Centric Curriculum)について打ち合わせ。

  • 23:23  いくら個別の技術が優れていても全体は出来ない。レースカーをつくるなら、最初の年はゴーカートを作ればいい。ドライバーもそれに乗ればいい。新しい交通システムをつくるなら、最初から専門家を観察して、なにかプロトタイプを作ればいい。
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  • 23:25  話しているうちに、「僕は何でも一番出来た。だから教授になったけど、ここだけの話だけど、何を作ればいいかよく分からないんだ」と偉い教授の方の告白。実際に授業をしている若手の教授はそうだ、最初から全体だと。
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  • 23:26  で、慶應はこの問題をどう解決しているのだと聞くので、いや出来ていない。KMDは挑戦しているけれど、ど真ん中の工学部は全体を最初に教えない。スタンフォードでもどこでも教えていない。機械、電気、電子、化学と領域がまたがっているときに、それを統括する全体を最初に教えるところはない。
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  • 23:29  70名ほどの学生にDCCに参加してもらって、4年間でプロジェクトを行ってもらう。最初の授業でデザイン思考を教えたいが、教えてくれるか、という話に。で14チームに分けて、新しい交通網から医療機器、新しい都市などの専門家を7名あつめて、そこに弟子入りをする。そんなコースになると説明。
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  • 23:31  これからが意外な展開。教授を何名か集めるから、彼らにデザイン思考を教えてくれ。そのあと彼らが学生を教えていく、ということに。2日で入門編すべて。7月の半ば。NUS側で5名、KMDで2名、デザイン思考が出来る学生を用意して、教授にワークショップを提供する。エグゼクティブコースだな。
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  • 23:35  というわけで、瓜生君、石橋君、準備を開始して下さい。英語のテキストは半分くらい出来ています。NUSからはYan Yan, Mili, Jeff, Amiが参加。工学部の学生にデザイン思考を教えて、プロジェクトを4年間実行させる事になります。知識ではなくて、工学の実践を教える。
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  • 23:37  KMDメソッドの確立とその普及がKMDのミッションだと最近感じている。MITのメディアラボもスタンフォードのd.Schoolも世界の各地に自分たちのメソッドを売り込んでいる。同じようにKMDメソッドを普及させる。その第一歩だ。
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  • 23:42  デザイン思考がエンジニアリングと手を組むと大きな可能性があることは分かっている。だがその例は非常に少ない。スタンフォード大学のd.Schoolも機械工学と組んでいる活動がほんの一部あるが、他の学科が絡んでいるわけではない。
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  • 23:43  複数の分野が共同してデザイン思考を実践しているところはない。だが、今の時代、電子工学と素材、あるいはバイオの分野との連携なしでイノベーションを行っても価値はないだろう。さらに、全体を考えるとは、統合が前提になるので、破壊的技術をつかったイノベーションが中心になる。
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  • 23:46  工学部、大学院のMOTにデザイン思考を組み込むことになった。次はビジネススクールである。これは秋だな。
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