- 2010年6月26日
- 16:37 マーケティング+デザイン思考
- マーケティングの説明をすると、イノベーションをマーケティングの枠で判断する間違いをする。同じ問題を違う視点から論じているのではなくて、マーケティング+デザイン思考の思考枠組みが大切なのである。ここを少し考えたい。
- :昨日デザイン思考とマーケティングの授業を芦澤君にお願いしたが、マーケ ティングとデザイン思考の順番を逆にしないように。つまりマーケティングの結果を超えていくのがデザイン思考だということ。マーケティングでは分からない 世界を創造するのがイノベーション。
- 16:43 デザイン思考とマーケティング:8割以上あるいは9割くらいはマーケティングで分かる世界だ。ここをふま えておくと、創造性のジャンプをする場所を間違えないで済む。自分で仮説的戦略を立ててみて、どう実行するのかを検討する。自分の欲望を実行するという気 持ちを忘れてはいけない。
- 16:47 ドラッカーは『マネジメント - 基本と原則』の中で、マーケティングだけでは企業としての成功はない、と言う。イノベーション、つまり、顧客に新しい満足を生み出すことがなければ、組織 は生き残れない。イノベーションの善し悪しをマーケティングで判断しては駄目だ。ここを間違えてはいけない。
- 16:52 デザイン思考をきちんと行えば、顧客の欲望と自分の欲望は経験の拡大で一致しているはずだ。そこがメンタ ルモデルである。そこに焦点をあてるのがペルソナだ。Designing for the Digital Ageの237ページ。図書館に10冊くらいキープしてある本なので、ここをコピー。
- 16:55 マーケットセグメントは年齢や収入や何らかの技能などの特性を持つ。ペルソナは加えてメンタルモデルと ゴールを持つ。ペルソナをたてて、イノベーションした道具を検討すると、我々の視点は人間側になる。その効果はびっくりするほどだ。日常世界で我々は自在 に、そして次に何が起こるか予測している。
- 16:58 自分の調査した日常世界をデザイン思考で分析し、それに簡単なマーケティング的な分析を行う。そして、魔 法をかけてイノベーションをする。魔法をかけるこつがペルソナを作ることなのである。全く使い物にならなかったマイクロソフトのウィンドウズをどうにか使 えるようにしたのはこの魔法の力だ。
- 17:01 このことはイノベーションの方法を身に付けたKMDの諸君がどう生きていくかにもつながる。基本的なマー ケティングの技術を身に付けておけば、マーケティング担当の人間にイノベーションを否定されなくて済む。あるいはマーケティングの専門家とコラボレーショ ンが出来る。
- 17:05 デザイン思考をマーケティングの手法でつかっているコンサルタントも多い。だが、資本主義の不思議は市場 から創発的にイノベーションが生まれてくることだ。この不思議がシュンペーターの発見であり、21世紀の資本主義はここから始まる。数理モデルも哲学もま だ未整理だ。この問題は博士課程だな。
- 17:07 マーケティング+デザイン思考。これが21世紀企業に対する経営戦略のコアであり、ここを誰が制するかが これからの企業活動の最先端。フィリップスデザインとマッキンゼーのコラボレーションが一昨年おこなわれ、日本でもAXISで展示があったが、もう一息 だった。だが、挑戦は続いている。
- 17:09 KMDの学生にはこの最先端に飛び込む力を身に付けて欲しい。デザイン思考は小集団マネージメント論でも あり、新しいシステム論でもある。Wicked Problem は数理モデルの問題でもあるのだ。このあたりは秋に開講するデザイン思考の上級講座、デザイン思考と数理モデルで説明する。
- コメント紹介
- 生活者の欲望を拾い上げて、その背後にある哲学を簡潔な文章で記述できると、21世紀のデザインが始まる。道筋は見えてきている。以下コメントを紹介する。
- masa_84
そして生活者の欲望を駆り立てる。 RT @NaohitoOkude: デザイン思考とマーケティング:8割以上あるいは9割くらいはマーケティングで分かる世界だ。ここをふまえておくと、創造性のジャンプをする場所を間違え ないで済む。自分で仮説的戦略を立ててみて、どう実行するのかを検討す
dennis_50
その通り! RT @NaohitoOkude: マーケティングとデザイン思考の順番を逆にしないように。つまりマーケティングの結果を超えていくのがデザイン思考だということ。マーケティングでは分か らない世界を創造するのがイノベーション。
analysis
2010年6月27日日曜日
マーケティング+デザイン思考
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