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2010年7月13日火曜日

デザイン思考 Day11

  • Mon, Jul 12
  • 06:44  デザイン思考 Day11: スケッチからプロトタイプへ。
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  • いくつかスケッチを繰り返して、フレームワークの概要が見えてきていると思う。今週はフレームワークをより詳細にしてプロトタイプにむけて開発を進める。グラフィックス、サウンド、プロダクトのデザインを担当するメンバーを決めよう
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  • 06:44  キーパスシナリオあるいはコンテキストシナリオを作っただろうか。確認して欲しい。スケッチをしたらキーパスシナリオをすぐに変更する。キーパスシナリオを作ったらすぐにスケッチをする。この二つの作業を繰り返して詳細を決めていくことが大切である。シナリオが段々重要になってくる。
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  • 06:46  インタラクションフレームワークが固まってきたら、キーパスシナリオと機能要件が一致しているかを検討しよう。まだ個別のデザインの詳細にこだわったシナリオはいらない。この作業を繰り返して全体が安定してきたと感じたら、プロトタイプデザインを開始する。スケッチは拡散、これから収束に向かう
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  • 06:48  詳細なシナリオを作るまえに、検証シナリオ(Validation Scenarios)を作る。これはグラフィックデザイン、サウンドデザイン、プロダクトデザインをすべて合わせたものである。すべてを一つにして簡単にスケッチを描き、それをどのように使っていくのかいくつか情景を考える。
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  • 06:50  メンバーそれぞれが話をする。What if(もし〜だったらどうなるか)という質問を繰り返す。グラフィックス、プロダクト、インタラクションの立場から同じフレームワークスケッチをみて、簡単な質問を繰り返す。そのうち、何となく方向性が見えてくる。ここからプロトタイプのデザインに向かう。
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  • 06:52  まずデザインしようと思っているものの機能要件をすべて書きだし、機能が連鎖していくキーパスシナリオを書く。複数のペルソナが関与するデザインであれば、複数のインターフェイスが登場してくる。それぞれのキーパスシナリオを書く。重複する部分もあるだろうが、複数のキーパスシナリオをつくる。
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  • 06:53  複数のキーパスシナリオをもとに簡単なストーリーボードを作成する。こうすることで複雑なインタラクション構造を組みこむことが可能になる。同じ機能要件が異なるインターフェイスを持つことなどが発見されてくるのである。機能要件を整理してモジュール化する。ここは非常に大切である。
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  • 06:55  プロトタイプデザインにおいて大切なことは、インタラクションデザインを行いながらも、デザインしようとしているもののハードウェア的な制約あるいは条件を考えることである。ソフトウェアハードウェアが組み合わさっているわけだから、どこまでハードウェアで行うのかの決定を慎重に行う。
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  • 06:57  すべてをハードウェアのスイッチやノブで行うと、まるで日本の携帯電話のようなデザインになる。また、タッチスクリーンがあるからといって、すべてをタッチスクリーンで行うというソフトウェア的判断をしてしまうのも問題がある。物理的なインタラクションが必要なものも多いからである。
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  • 06:59  プロトタイプデザインにおいては、プロダクトデザイナーとグラフィックおよびサウンドデザイナーとがコラボレーションをしてインタラクションデザインを考えて行かなくてはいけない。反復作業を繰り返そう。そして、大体方向性が見えたら、いよいよ形と行動を統一するプロトタイプ作成の作業に入る。
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  • 07:02  この段階での注意事項がDesigning for the Digital Age p.466に載っているが、実際には話し合いながらデザインを進めていくしかない。このあたりは、Jef Raskin の 名著The Humane Interfaceを参考に作業を進めるところである。
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  • 07:03  スケッチからプロトタイプにむけて、まずインタラクションデザインを見直そう。たいていの場合、必要以上に複雑になっている。これは普通の現象だ。何度もデザイン作業を反復することによって単純で使いやすく、また有効なデザインが見つかってくる。またデータ構造が間違っていることもある。
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  • 07:04  この段階でプロジェクトマネージメントが必要になる。最終発表は7月29日である。まだ2週間以上ある。デザインとエンジニアリングの側面から完成までに必要な作業を洗い出し、マイルストーンを決めよう。ここで覚えて欲しいのはsync and stabilizeという開発手法だ。
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  • 07:06  これはシステム開発の方法のひとつで、ハーバード大学のDavid Yoffie とMITの Michael Cusumano が提唱した。彼らはマイクロソフトとネットスケープがWebブラウザーの開発競争をしている過程を調査して、両社とも同じ方法を使っていることを発見した。
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  • 07:07  その手法をインタラクションデザインに適応しよう。具体的にはこうだ。プロトタイプをつくっていくには、グラフィック・サウンドデザイン、プロダクトデザイン、インタラクションデザイン、ソフトウェアデザイン(プログラミング)に分かれて作業をすることになる。ここにこの手法を持ち込む。
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  • 07:08  まず、分かれて作業をしていてもお互いに何をしているのかを知っている状態を作る。僕の『会議力』で説明している「時間のシンクロ」を発生させるのである。これがsyncである。次にその作業を統合するタイミングを決める。これがstabilizeだ。統合するポイントをマイルストーンと呼ぶ。
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  • 07:10  7月29日の最終発表までに何回マイルストーンを作るかを決めよう。今週木曜日の授業の発表が第1回だ。そのあと数回統合のポイントを作ればいい。ポイントは統合の日を決めることである。大抵その日に作業は出来ていない。そのとき、そこで作業を止めて、全員で動くまで作業を進める。
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  • 07:11  自分の分担が終わったからといって先に進めてはいけない。この方法をとると、最初のマイルスストーン以降はいつも動いている全体が存在することになる。最初はなんだとおもうくらい簡単な全体である。だが、何度も反復開発をすることで段々と完成していく。最初から全体がある。これが秘訣だ。
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  • 07:13  まとめておこう。何度もキーパスシナリオを書いて機能要件を整理する。つぎにグラフィック・サウンドデザイン、プロダクトデザイン、インタラクションデザインすべてを統合したフレームワークを作り、validation シナリオで詳細を検討して行く。安定してきたらプロトタイプの作成に向かう。
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  • 07:14  プロトタイプは最初から動く全体が存在しなくてはいけない。そのためにはSync and Stabilizeという開発手法を導入する。この方法はアジャイルとかXPという開発手法として引き継がれていくが、今回の授業の中でぜひとも習得して欲しい。以上である。では火曜日に会おう。(完)
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