- Fri, May 27
- 08:12 おはようございます。今日は午前中から原稿執筆。近代デザイン史をパーソナルファブリケーションとユビキタスコンピューティングから再考するという何年かおこなっている授業の一こまを再現。近代デザインが閉じ込められていた鉄の檻がはずれたんだよね。ポストプロダクト論あるいは新クラフト論。
- 08:15 この物語の主人公はレイモンド・ローウィとエトレ・ソットサス。近代デザインの形を作った人と壊した人。ソットサス以降は近代デザインは成立しない。その次を考えているのがデザイン思考の流れ。まだまだ不十分にしか展開できていない。ここに反省がないのがデザインプロフェッショナルの世界。
- 08:17 いまあるものにスタイルをあたえて売ることを考えるとデザインプロフェッショナルの仕事はそこそこある気がする。だが例えば広告の最先端で仕事をしていると、次がないことが解る。一方で社会はなにかを待っている。デザイナーやクリエーターはここに踏み出す勇気が必要。
- 08:21 ちょっと前にワイデン・ケネディのジョン・ジェイと話したときに、この話が出た。ポートランドでは若い連中にものをつくらせる工房を作ったと。ビジネスの上流でゼロから1をつくる作業をしないと、今後の会社の展開は難しい。デザインのプロフェッショナルがこの作業に介入することが必要。
- 08:23 そんなことを近代デザインの歴史のなかで説明するのがいま書いている原稿の大枠。では暫く作業に入るかな。今日は午後遅く、メディアファニチャープロジェクトミーティング。そのあと博士論文工房。今日はliterature reviewについて。夜中は六本木でジャズのセッションに参加。
- 12:08 第二章だいたい草稿が出来る。昼食後修正をして編集者に送ろう。僕たちの日常生活を見回してみるとプロダクトつまり工業製品である必要がないものが多い。コストを下げるためにプロダクトになったものをクラフトに戻してコストが爆発しない、これはウィリアム・モリスも破れた難問。
- 12:11 付け加えると、プロダクトでなくてはいけないものもある。コストだけではなくて精度とか安全を考えると工業製品でなくてはいけないものも多い。また多くの部品もそうだ。超高性能工場が必要。このあたりの再考が21世紀産業の鍵だ。
- 15:00 第2章再度手を入れて編集者に送付。週末は6章7章で最近のデザイン思考のワークショップについて詳細にまとめる予定。デザインを20世紀経済システムから引きはがす補助線が「デザイン思考」なので、デザインのあたらしい「着地点」についてもそろそろ考えないと。
- 15:01 原稿執筆に飽きてきたら(答えが見えたからもう飽きてる?)The Universe of Design Horst Rittel's Theories of Design and Plannningでも読みながら執筆を続けよう。
- 15:04 そうそう中断してしまったイタリアモダンデザイン史の作業も再開したいな。北欧、イギリスオランダドイツとイタリアデザインは実はとっても深く関係している。モーツアルトとイタリアオペラとかそんな絡み方なんだけど、そこを上手く説明してこれからのデザインに生かしたいと思っている。
- 15:13 そうした視点がかたまってくると、室町から江戸への日本のデザインを見る目も変わる。まあこれは『日本のルネッサンス人 』で花田 清輝が述べてる世界だけどね。さて今日の原稿書きはこれでお終い。4時30分からKMDでプロジェクトミーティングと博士論文工房。
analysis
2011年5月28日土曜日
新クラフト運動: ポストプロダクトデザインに向けて
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