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2010年10月29日金曜日

イノベーションの収益化とイノベーションスパイラル戦略

  •  Thu, Oct 28
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  • 08:26  今日は12時にADTECH、4時30分にKMD。『デザイン思考と経営戦略』下書き最終まとめに着手する。さてこれからと思ったらコーヒー豆がない。ちょっと買いにでる。
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  • 09:18  イノベーションの収益化とイノベーションスパイラル:昨日は最終にさしかかっているS社とワークショップを行った。S社は大分前にアメリカのデザインファームに依頼したデザインを製品化直前に破棄して、自分たちでおこなったイノベーションで大成功した。そのデザインファームのアイデアに対して「違うな」と思った。
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  • 09:20  そう顧客に思わせただけでもこのデザインファームへ作業を発注した価値はあると思うが、問題はもう少し複雑だ。顧客をよく観察して、しっかりとしたビジネスモデルを作る。これがデザイン思考のコンサルティングの特徴だ。このやり方はメソッドとして確立しており、まあ誰がやっても最初はうまくいく。
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  • 09:22  うまくいくとは、見ていてあるいは経験して楽しいモノやサービスを作ることが出来る。創造性が発揮されて成果も見えるので作業も楽しい。ここまでが行ってみればデザイン思考の初級編だ。僕の『デザイン思考の道具箱』の前半部がそうだ。ここから先、つまりは中級編さらには上級編がある。
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  • 09:25  中級編はKMDのデザイン思考の僕の授業である。10回を超えるワークショップだ。いろいろな方法が試されているが、僕はDesigning for the Digital Ageで提唱されているgoal-directed designmental modelにまとめられる方法を使う。
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  • 09:27  方法論的にはインタラクションデザインに時間を取り入れる。つまりシナリオでのみ説明できるようなプロセスもデザインする。ゴールに到達するまでの道のりだ。ゴールとは僕の方法論であれば哲学である。哲学に到達するためにどのような機能をどのような順番で活用していくか、この流れが大切である。
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  • 09:29  顧客の為にというときには目的到達のプロセスを丁寧に作ることが大切になる。このデザインと物語性は深く結びついているので、ブランド育成にも役立つ。このあたりは小寺氏の本の紹介で詳しく説明した。だが顧客のためだけではモノやサービスを作る人は生きていけない。利益がいる。
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  • 09:32  利益の面からデザインを考える必要がある。これがビジネスモデルだ。モノを売るのが上手な人がいる。何でも売ってしまう。販売の達人だ。何故売れるのか。それは顧客の欲望を知っているからだ。欲望は僕の方法ではビジョンである。新しい商品やサービスを考えるときには目的達成の物語だけでは不足だ。
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  • 09:36  欲望をかき立てることで、大量にモノを消費させた。これが20世紀のビジネスだ。欲望は社会文化時代によって変わる。だが顧客の欲望に答えない限り物は売れない。モノが不足しているときにはそのものが欲しいという欲望が生まれる。大量にモノをつくり、モノが不足しているところで売る。
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  • 09:38  モノが不足していると思っていなければ、不足していると思わせる。理想の生活をすり込み、その生活と今の生活を比較させる。そして消費の欲望をあおる。資本主義のこのメカニズムはマルクスが看破したとおりだろう。出来てしまったモノを買わせる。これが広告・宣伝だ。
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  • 09:40  では、デザイン思考は欲望をどう考えるか。広告が顧客のセグメントをおこなって商品を売る活動と同じような方法を使う。ただし、モノはまだない。漠然としたイメージはあるだろう。さらにこのモノが提供するべき機能も見えているだろう。だがそれだけでは人はモノやサービスを購入しない。
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  • 09:48  デザイン思考はこの問題をセグメンテーションの方法で解く。マーケティングのセグメンテーションとほぼ同じであるが、一つ違うところがある。それがMental Modelだ。どのように顧客を分析しても数値では出てこない部分である。デザイン思考のセグメンテーションはここがキモだ。
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  • 09:51  エスノメソドロジー的に言うと、デザイナーが顧客とコミュニケーションを行っている状況の中で相互主観的に浮かび上がってくるものがメンタルモデルである。定義も出来ない。いわゆるアイデアマンという人が提供しているところだ。企業は開発をするとき一握りの著名なアイデアマン達を招く。
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  • 09:53  彼らのアイデアを仮のメンタルモデルとしてマーケティングリサーチをもとに得たセグメントに加えて商品やサービスとする。アイデアマン達は本を出したりマスコミに露出したりしているのでアイデアは刺激的だ。だがアイデアマンが顧客セグメントのメンタルモデルを表現することは普通は無理だ。
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  • 09:56  それはアイデアマンの生活世界が商品やサービスを売ろうとしている顧客と同じことはあまりないからだ。だが、だからといってデザイナーの自分の勘に頼ると、これもまた自分だけの世界になる。非常にニッチェな所にしかアピールしない。SONYの耳がぱたぱたするような音楽端末みたいになる。
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  • 09:57  どのような顧客に自分が作るモノやサービスを使って欲しいか、つまり商品のビジョンを作るためには潜在的な顧客のメンタルモデルが不可欠だ。だがそれを分析的に知ることは出来ない。勘で作るにはリスクが大きい。ほとんど失敗する。ではどうするか?ここでデザイン思考が登場する。
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  • 10:00  具体的な目的をもっている顧客の検討がついた段階で、その顧客が欲しいと思うモノやサービスを作ってみる。そこには自分が解釈した顧客のメンタルモデルがある。それをもとに簡単なプロトタイプをつくり顧客に使ってもらう。ユーザーテストだ。ユーザービリティテストではない。
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  • 10:01  顧客は大抵は満足しない。だが、そこがチャンスである。どうすれば満足するのか、どうすれば手に取ってくれるのかを現場で考える。そして作り直す。3回か4回か繰り返すと、説明する前から手を伸ばして興味を持ち、暫く使い始めると嬉しそうに人に説明を始める。メンタルモデルが組み込まれている。
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  • 10:05  その段階でメンタルモデルを意識化する。文章化しても良い。目的駆動でインタラクションの機能とプロセスをデザインすることはできる。だがメンタルモデル無しには、顧客が欲望するモノは作れない。
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  • 10:06  デザイン思考の中級のワークショップにおいては、モノやサービスをデザインして利益を上げる必要のある当事者にみずからメンタルモデルを作ってもらう。目的駆動とメンタルモデルをつくるのがデザイン思考の中級である。この方法を実行するにはさすがに粘土やダンボールや寸劇では不足だ。
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  • 10:08  いま書いている『デザイン思考と経営戦略』では実例としてKMDの博士課程の瓜生君が中心になって2年ほど開発したPANAVIの開発プロセスを実例として使う予定だ。このプロセスを実行するために必要な技術がある。列挙しておこう。
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  • 10:10  まず、造形の基礎、平面構成および幾何学的立体構成の知識が必要だ。またそれと並行して二次元のデジタル造形が必要。ベジェ曲線を通じて2D造形およびレーザーカッターでの加工技術の習得が必要である。大学でデザインを専門に勉強したことがあれば普通にこなせる。KMDでは必要に応じて教える。
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  • 10:12  ついで、自由曲線を用いて立体造形を描く技術と3DCGソフトをつかって自由曲面をモデリングして、それを3Dプリンターでの加工する技術が必要。これもKMDではリアルプロジェクトの中で集中して一気に教える。
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  • 10:14  次にインタラクションデザインの技術が必要だ。まずフィジカルコンピューティングは自在に行いたい。KMDではArduinoProcessingを用いてセンサとアクチュエータをつなげ、データを処理する方法を素早く教えている。
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  • 10:15  また単体では意味がないので、ネットワークにするため、XBeeによる無線通信、openFrameworksによる基本的なCVネットワーク通信を教えている。さらに、ハードウェアスケッチの技術が必要だ。まるで鉛筆でスケッチを描くように気楽にハードウェアを組み立てる。
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  • 10:18  ハードウェアスケッチは本当に大切だ。KMDのリアルプロジェクトでは、アイデアスケッチをハードウェアで前半後半にわけて、繰返しスケッチする。前半ではブレッドボードなどを用いて短時間で素早く作ることを重視する。この部分は最近ワークショップが多く行われている。
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  • 10:20  後半ではレーザーカッターを活用した簡単な機構設計プリント基板CADによるカスタム基板を組合わせてインタラクションの精度を上げていく。中級ではこのくらいのところまで行く。そんなにびっくりしなくても良い。実際、企業のデザインセクションと開発セクションから若手をあつめればいい。
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  • 10:21  一度あるところにデザインと開発から若手を出してもらい4回のミニワークショップを行ったことがある。このレベルの技術は直ぐ覚えた。この二つが一つのグループとしてコラボレーションを行っていないだけなのである。
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  • 10:22  ハードウェアスケッチングを繰り返しながらメンタルモデルを組み込み目的を達成するようなある程度の長さを持ったインタラクションデザインを行う。これが中級のデザイン思考である。
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  • 10:23  11月6日にKMDの説明会を日吉で行うが、そのときにすこし中級のデザイン思考について説明してみよう。http://www.kmd.keio.ac.jp/ デザイン思考の上級については後ほど。
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  • 10:36  デザイン思考の中級について詳しく説明したが、この上の上級がある。P&Gなどではここを実行している。その実体はよく分からないがS社の話をきいているとかいま見える。デザインファームが提案するレベルのコンセプトではビジネスにならないのだ。
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  • 10:38  ビジネスモデルと顧客価値あるいはブランディングをデザインで調整しているのがいまのデザイン思考である。テクノロジーはあまりこだわらない。プロトタイプを作るという意味でのテクノロジーは駆使するが、先端テクノロジーも製造テクノロジーもあまり重視しない。ここの重視は20世紀産業だとする。
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  • 10:46  だがiPhone4さらには最近のMacBookAirをみて驚くのは製造技術の先端性だ。実際に設計しているのは台湾のフォックスコムで製造は中国の工場だといわれているが、アップル側でほとんどの設計を終えている。デザイン思考で作業を進めていくと、斬新なコンセプトが出来る。
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  • 10:48  だがその先がある。これはイノベーションの収益性といわれている領域だ。ここにまで踏み込まないと、デザイン思考は経営戦略としての価値はない。製造設備そして当然流通販路まで関わってくる。デザインが産業にかかわるとはそう言うことなのだ。ここまで考えて過去を振り返ってみる。
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  • 10:54  黒木靖夫さんという人がいる。ウォークマンの開発プロジェクトのリーダーを務めた人だ。数年前に亡くなった。20年ほど前に富山県でお会いして以降、何度かお話をする機会があった。デザイナーであるにもかかわらず(?)SONYの取締役だった。
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  • 10:56  キャノンやシャープでもデザイナーから取締役が出た。振り返ってみると、あのころの日本の形は非常に良かった。東芝も含めて大量生産のデザインを担ってきた工業デザイナー達は要素技術と製造技術のまっただなかに入って顧客が喜ぶモノを作ろうとしていた。
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  • 10:59  一方でインハウスデザイナーのマネージメントに悩んでいた。ある程度の年齢になるとデザイナーがデザイナーとして役に立たなくなる。彼らにさらなる発想力を付けるにはどうすればいいのかを模索していた。名古屋デザイン博の動きもあり、海外のスターデザイナーが招聘された。
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  • 11:00  朴訥な日本のインハウスデザイナーは見劣りがした。僕はここでデザイン界は舵を切り間違えたと思う。まああとからは何とでも言えるけど。デザイン界はインハウスデザイナーのままヒーローデザイナーになろうとした。具体的にはデザインセンターあるいはデザインカンパニーの設立である。
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  • 11:03  高度成長を支えた能力のある工業デザイナーが各地の公共のデザインセンターの長になる。そして、企業はデザイン部門を別会社にしたり切り分けたりした。デザインに付加価値をつけようとしたが、本当はデザイナーはデザイン室を出て工場に入り、研究所に入り、サプライチェーンに参加すべきだった。
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  • 11:05  研究と製造と販売が混在していた現場で活躍するのが本来のデザイナーの役割だ。それは当時の黒木さんの活動が示している。だが、デザイン部門として独立し、会社として本体から切り離され、活躍の場所は形だけ表面だけになる。そして時代はインタラクションデザインとなる。
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  • 11:07  さて、そろそろ話に区切りをつけよう。会社には研究機能がある。先端の技術開発を怠っていると会社はじり貧になる。一方研究がいつまで経っても商品にならないとこれも無駄になる。だが何年研究すれば商品になるのか?本格的な研究が市場にでるまではノーベル賞をみていても10年以上かかっている。
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  • 11:10  SONYをみてみると、最初はともかく、研究所が本格的なイノベーションを起こしている。問題はそのイノベーション、これをブレークスルーイノベーションと呼ぶ、を商品化する方法だ。一つのイノベーションから収益を上げるには期間が長すぎる。企業はもう一つのイノベーションラインが必要。
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  • 11:11  SONYでいえば、ブレークスルーは井深さんでもうひとつのイノベーションは盛田さん・黒木さんだった。こちらをデザインイノベーションと呼んでいいだろう。この二つを組み合わせた企業が競争力をもつ。ブレークスルーからデザインへと流れることもあるだろうが、実際はデザインから始まる。
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  • 11:13  クリスチャンセンが述べたように、顧客の欲望をつかまえたイノベーションが市場に登場して利益を生み出す。それをつかってブレークスルーイノベーションに向かう。そしてそれを達成した後は、それを使って何度もデザインイノベーションを起こしていく。
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  • 11:14  技術主導のイノベーションとデザイン主導のイノベーションがスパイラルに動いたときに強烈なパワーが生まれる。日本の多くの企業は技術イノベーションにおいて卓越している。だがそのイノベーションから収益を継続的に出していくためには、デザインイノベーションを並行させなくてはいけないのだ。
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  • 11:17  ハイテクの開発能力のある経営者がこのことを理解したとき、デザインが会社組織の全体に行き渡る。これは黒木さんが直感して実行しようとしていたが、巨大組織となり、デザイン部門に注目が集まり、デザイン界の秀才があつまってきたSONYでは不可能になっていたのだ。
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  • 11:18  21世紀企業はテクノロジーイノベーションとデザインイノベーションのスパイラルと作る必要がある。テクノロジーの方は10年単位で動く話だ。20年単位かもしれない。デザインは1年から5年の単位で動ける。この二つを上手に組み合わせたときにイノベーションの収益化がうまくいくのである。(完)

1 件のコメント:

  1. LEGO はそれ自体完成されたデザインですが、お客に更にデザインさせる関心や興味を起させます。高級ペットは完成されたデザインの動物ですが、お客に更に手を加えさせる欲望を起させます。イタリアの高級車しかり。デザインは、お客に更に何かデザインさせる部分を引き起こさせる時に、生きたデザインとなります。幾ら完成度が高くとも、完成して死んでしまったデザインには、評価はしても愛着が涌きません。龍安寺の石庭は完成されたデザインではありますが、見る者をして『何か自分には付け加えたいモノがあるのだが、何なのだろう?』と思わせます。KMDの学生さん達、頑張って下さいね!日本をイタリアン・デザインを凌ぐ国にして下さい。

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