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2010年11月4日木曜日

英語初級講座 第1回


  •   Wed, Nov 03
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  • 16:05  英語初級講座
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  • 大学を卒業したばかりの若者に半年ほど英語を教えることになった。他の人の参考にもなると思うので紹介。大人になって英語を勉強するときに一 番必要なのは発音である。そのための教材もいくつかある。昔は非常に高価だったり、特別の先生につかないと学べなかった。
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  • 16:09  発 音法としてはUDA式が有名であるが、ハミングバード方式も学校がある。それぞれなかなか効果があるが、こうした徹底的な発音法はお金も時間もかかる。その 敷居を一気に低くしたのが 松澤 喜好『英語耳』シリーズだ。最初に出たときに、これはいいと思って多くの人に勧めたが、なかなか続かない。
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  • 16:14  発 音するには声を出すのだが、これは昔日本一の同時通訳者ともいわれた国広正雄さんが40年くらいまえだろうか英語の学び方の本をだして、効能を主張した。 40回とか100回音読するとできるようになる。まあ教材は何でもいい。何度も繰り返して発音が身に付いてから、好きなテキストを読む。
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  • 16:18  つ まりは多読だ。結局発音/音読/多読の方法しかない。10年ほど前から大学院に入ってきた学生相手にこの方法を説いているが、だれも実践しない。あと、も う一つ技がある。それはナチュラルスピードによる100%理解。普通の英語のスピードで100%理解できる、つまりは簡単なテキストを使う。
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  • 16:21  こ の方針をまもって自習すればいい。だが、見ているとどうも無理だね。続かないし、簡単なことを繰り返していつか道がひらけるという自信が持てない。また半 端に英語ができるからそこで何となくすませてしまう。結局は強制的に見ないと身に付かない。修行には道場がいる、ということだ。
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  • 16:35  普 段はこのような稽古を行わないのだが今回は特別。リアルタイムで報告していくので、これにあわせてレッスンをすれば普通に英語で仕事ができるくらいにはな る。仕事英語初級くらいだ。中級にいくまで3年。上級になるには10年かかるかな。でも大学卒業してすぐ始めれば10年たってもまだ若い。
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  • 16:42  さて、能書きはこのくらいにして、第一回のレッスン項目を説明しよう。今日第二回目を行ったので、そこまでを報告しておきたい。
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  • 17:40  さ て、英語練習の初日。いくつかある『英語耳』シリーズだが、『英語耳ドリル』を選んだ。発音できない音は聞き取れない、というのが彼の主張。実際その通り だ。ただしそのときの発音はアメリカ人とかイギリス人のようかというとそう出なくてもいい。国広先生の発音も日本人だとわかる。
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  • 17:43  だ が、きちんと音韻として発音できていると聞こえる。僕も日本人の英語だと分かる発音だが、まあ普通の知的な英語であれば100%大丈夫だ。ABCでも BBCでも聞き取れる。この本のいいところは歌で教える。飽きなくていいだろう。というわけでFly Me to the Moon
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  • 17:47  ま ずは読んでもらった。まあまあだ。最近の若い学生は結構上手に発音する。歌のすきな人だとカラオケで歌い込んでいるからか腹式呼吸もちょっと教えるとでき る。今回も同じだった。子音を確実に発音するところを教える。最初からflと子音が続く。(f)lyとしてl音とaiの二重母音を個別に指導。
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  • 17:51  /ai, lai flai/という感じだ。次はme。m音n音は日本語にはない。鼻で出す音。唇が閉じているとm音。開いているとn音。ここを丁寧に発音指導する。to the moonに関してはちょっと難しいところがあるので、ここは飛ばす。moonは指導する。つぎはAnd let。
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  • 17:54  子音を母音をいれないで続けるのは大変。an dletという形にして教える。次も同じでlet meをle tmeとして母音を入れないように発音を教える。次にplay among the starsは 二重母音eiを注意して発音するようにする。
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  • 17:57  among theのところはgtheと続ける。コツはgの形のままthの位置に舌を滑らす。starsの/z/音をしっかり発音する。次も難しい。let me seeはtmeに注意。what spring isはwhaときてtsprの子音を全部一気に発音。spring isはgis。
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  • 18:00  単 語と単語がつながっていく。そうして出来上がる音の固まりをプロソディという。あとは like oh Jupiter and Mars。つぎはin other words。ここは最後の/dz/の発音をしっかりとする。hold my handも hol dmy handとする。
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  • 18:03  こ の場合の/d/音は無声化することがある。が音がなくても長さはある。この感じを覚えることが非常に大切。In other words my darling kiss me.この/s/音を強く。息を強く。結構大変。つぎはfill my heartだが、/l/音を出すとこが肝心。
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  • 18:07  いくらでも長く出せる感じ、つまり舌を上歯の裏につけて、息を横から出す。/l/は歯茎側面接近音と呼ばれている。まさにその通り。ここは練習がいる。my heart with songはtwithとつなげればいい。And let meもtmeとつなげればいい。
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  • 18:08  sing forevermore。ここもまあ普通に。you are all I long for はal/ lai/ longとつなげる。つなげることをlinkingというがここをどのように処理するかが英語発音のポイントになる。
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  • 18:11  All I worship and adoreはan で切って、dadoreとつなげて発音する。In other words please be true. ここはいいだろう。最後はIn other words I love youでword /zai/love youとなる。
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  • 18:14  以 上ですべてだ。ちょっと煩雑だが、歌詞に発音記号がついているので、それとこのTweetsでの説明で大体発音できるようになる。さて、できるようになっ たら10回くらい音読をする。だいぶ疲れてくる。口がなれてきたらプロソディの学習に移る。『英語耳ドリル』には説明がない。
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  • 18:16  『50イングリッシュ』およびsmall talksの@BebsonJPさんの吹き込みはいずれ使う予定です。RT@BebsonJP (前略)私の吹き込んだ欧州標準英語発音の音源:http://bit.ly/9Hp1d8 も利用出来ます。(:-P
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  • 18:21  『英語耳』にはプロソディprosodyとはイントネーション、アクセント、リズム、間、音素などが含まれるとある。言葉にあるメロディのようなもので言語ごとに異なる。単音、音の変化まで勉強したので次はプロソディを学ぼう。これには歌を歌うのが一番である。
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  • 18:23  今 回の生徒はジャズの歌が歌いたいという動機もあるので、そこは教えやすい。『英語耳ドリル』はパティ・ペイジが例として入っているが、ちょっと古いかな。 聞くとダイアナ・クラールのが好きだと言う。ちょっと最初はこれでは難しい。なのでわかりやすいJulie Londonのものを使うことに。
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  • 18:25  applestore で両者のカラオケを入手。ついでに定番のフランク・シナトラも入手。便利になった。まずはお手本を聞いてみる。何回か聞いた後、歌に合わせて歌詞を言って みる。結構難しい。何度か行う。そして、次にカラオケに合わせて読む。歌ってはいけない。読むだけ。
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  • 18:26  リ ズムにあわせて小節をこぼさなくなればいい。何回か一緒に発音してあげる。どうにかできるようになったので、あとは宿題。次回までに自分でやってくるよう に。さて次は文法である。まあ普通に大学に入るくらいの英語力があるが、実は基本が弱いことが多い。文法に関しては中学でいいと言う。
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  • 18:28  そ のとおりなのだが、中学校の教科書をやらせてみたことがあるがあまり効果がない。それは実は難しいからだ。英語のできる人は中学レベルができたらいいとい うが、このレベルを本当にわかることは実はかなり難しい。知識としては分かるし、問題集丸暗記はできるけど、実際の運用となると大変。
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  • 18:31  5 年くらい前にスタッフに泥縄で英語を教えていたときも同じ問題にぶつかった。自動詞と他動詞の違いが体で分かると前置詞もわかってくる。空間に配置されて いる感じ。そんなことをぐちってたら、ある人が大西泰斗氏の本を紹介してくれた。僕が感じている英文法感覚を実に的確に説明していた。
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  • 18:34  彼 の方法は非常に僕の感じている感覚に近いので、今回は『英語のバイエル(初級)』を使って文法の基本を覚えることにした。例文1から64まで一緒に音読。 音読したときに意味が生まれるように、つまり背後に文法が存在しているように読む。そして暗記する。200あるので結構大変。
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  • 18:35  意味が生まれるような読み方を指導してからあとはひたすら繰り返す。この本は200の文章がカードになって付録についていて発音のCDもあるのでとてもいい。ここまでやって1時間30分。かなり疲れたようだ。
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1 件のコメント:

  1. > 大人になって英語を勉強するときに一 番必要なのは発音である。

    これは非常に正しい認識ですし、奥出先生が御自分の生徒さん達に何とか少しでも良い発音を習得させようと、頑張って(藻掻いて)いらっしゃるのも大変な愛情だと思われます。但しそこで水を差す様な事を、私は敢えて申し上げねばならないのです。何故ならその事を理解して英語学習に向かわなければ、貴重な人生での無駄な時間になると思うからです。

    語学の学習は、バイオリンの様な弦楽器を習う事に大変似ております。ピアノの様な『固定音』が出る楽器と違って、弦楽器は、上手い下手は別にして、その楽器の『基本音』を出せる様にならなければ、曲を弾く練習すら始まりません。指が弦を押さえてファの音を出している心算(つもり)でも、少しでも指位置がズレてしまうと、聴衆には全くファの音には聞こえません。

    No.1 奥出先生が必死なのも、先ず英語の『基本音』が出せる様にならなければ、英語を使う練習を始めても意味が無いと考えておられるからですね。指使いを学んで、バイオリンのドレミファがキチンと出せなければ、曲を弾く練習を始めても意味がありませんものね。その点、ピアノは鍵盤を叩けば、一応正しい音程の音が直ぐに出てまいります(だからと言って、ピアノで優れた曲を弾くのには、何年もの訓練が必要ではありますが)。ところが、日本人は先天的に小指が短くて所定の位置まで届かないものですから、ある弦の正確な音を出すのには大変不利な状況のだとお考え下さい。詰まり『日本人は英語楽器と大変に相性が悪い』のです。ピアノの様な『固定音』の楽器であるイタリア語等は、日本人とトテモ相性が良くて、練習すれば名人を多量に輩出すると考えられますが、日本では(文部省の圧力で?)中学から大学終了迄の10年間もの長きに渡って、余り好きでない英語バイオリンのみを習う事を強制されております。大変残念な事なのですね。でも基本の音を出せる様になった幸運な皆様は次の教程へお進み下さい。(更なる奥出コースへ)

    No.2  如何しても十分に英語らしい音が出せない大多数の生徒さん達へも朗報が御座います。実は英語だけでなく、アラビア語やヒンディー語等は英語の音よりも遥かに難易度が高く、もしこれらが万一日本で必修外国語であれば、90%以上の日本人が脱落でしょうね。お隣の韓国語の場合には、日本人には韓国語の発音が、韓国人には日本語の発音が、お互いにとって難しく、大概マスターする事が出来ません。しかし、互いの文法がそれを補う程に酷似しているので、下手な発音でも互いの言語を、何とか実用範囲迄修得出来る様ですね。アラビア語やヒンディー語は、幸い私は未だ耳が柔らかい若い頃に習いましたので、ホボ完璧に発音出来ますが、多言語を喋る私でも、流石に韓国語のリウルの発音が完璧に出来ずに、個人家庭教師に付いてやっとマスター出来た程です。更にお隣の中国語ですが、ここには捲舌音という日本人には、ホボ修得不可能な音があるのですが、台湾人にもこの捲舌音が存在しない所に、蒋介石軍が乗り込んで台湾に北京語を持ち込んだモノですから、台湾人は捲舌音を平舌音に変化した北京語を喋る様になりました。例えば富士山(北京語ではフーシーシャン)をフースーサンの様に発音する訳です。しかも何と平均値で中国本土の中国人よりも金持ちの台湾人の喋るこの北京語の方が台湾映画等を通じて、中国本土でファッションになっているのですね。ここにヒントがあります。インド人がヒンディー語発音テンコ盛りの英語を使って国際舞台で活躍している様に、日本人もカタカナ日本語発音の英語を使って、国際社会に日本式英語に慣れて貰うのです。何故、私がこの様な事を申し上げるかと言いますと、米国の場合には中西部の大多数の人間が喋るGeneral American の発音が基準となっておりますが、本家の英国では、実は英語は貴族の英語から、BBCの英語、地方の英語と、互いに良く通じない程の発音の違いが大きい英語グループなのですね。The English Language In 24 Accents ( http://bit.ly/bgEXR0 ) 。そこで英国人同士は共通語としては、BBC英語に近い発音を使っております。さて英国の外の欧州では、欧州人は欧州の何処でも通じる欧州標準英語発音を作り始めています。因みに私の英語は、英国人ではない欧州の国際機関官吏や外交官等が喋る標準の英語発音に近く、( http://bit.ly/9HfCDK http://bit.ly/cymhOS ) に置いてあります。要するにNo.1が出来ない人は、日本人式英語標準発音を勝手に作って、それをマスターするのです。

    No.3 No.1もNo.2も出来なくて落ち零(こぼ)れた人にだって朗報があるのです。ポンドとドルが世界の基軸通貨だった時に、英語は世界の基軸言語であった訳なのですが、近年中にドルが基軸通貨ではなくなって、世界の貿易決済通貨は各地でブロック化します。詰まり英語でない言語も、経済力があれば各ブロック内では基軸言語として通用し始めるとユウ事なのです。先ず、日本語や中国語が大変、有力なブロック内基軸言語になります。日本人は現在の米国人の様に特に外国語を学ばなくとも、日本経済ブロック内でしたら、結構大きな顔をして活躍出来る様になります。発音の難しい普通話でなく、発音のウント易しい台湾北京語を学べば、普通話が通じる経済ブロックで活躍出来ます。他にも、日本人には最高に相性が良いイタリア語を学べば、欧州デザインの世界では十分に良い仕事が出来ます。中南米経済圏で仕事をするのであれば、これも日本人と相性の良いスペイン語を学べば良いのです。しかも二三十年内には米国の南半分もスペイン語圏になってしまうと言うではないですか。詰まり、モウ英語一辺倒では駄目な時代が直ぐ其処まで来ているのですね。欧州でも英語ではない基軸言語を作り出そうとする密かな動きも始まっております。英語だけに頼ろうとするNo.1とNo.2の人達は、ヒョットすると大損をこく運命なのかも知れませんよ。

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