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2011年6月18日土曜日

Citation Indexの使い方


  • Fri, Jun 17

  • 18:12  Citation Indexの使い方:博士論文を書くための作業のうちliterature review に関して少し方法を話しておきたい。必要な論文や本が集まったらreviewをするわけだが、「必要な」論文をどのように探すのだろうか。普通の検索では不十分だ。

  • 18:14  僕が博士論文を書き始めた30年ほど前にはリサーチライブラリーというものがしかるべき大学にはあり、そこにリサーチライブラリアンがいて調査の手伝いをしてくれた。そのときの武器はなんといってもCitation Indexである。誰がどのような本や論文を引用しているかが解る。

  • 18:16  人間が何かを研究するときに何を参照すればいいのかはひらめきであって、上手に参照文献をそろえていくことが研究の作法である。Citation Indexが膨大な巻数の書籍となり書棚にそろえてあるさまは壮観だった。図書館に何時間もこもってIndexをつかって論文を探す。

  • 18:18  実験室での発見にも似て、図書館で思いもよらない、でも本質的な論文を探すのはセレンディピティの極みであり、とても楽しい作業である。固定的なSubject検索ではわからない知の広がりを感じることが出来る。このサービスはCDとなり、いまではWebで活用することが出来る。

  • 18:22  慶應であれば図書館のWebにアクセスをして、調べる/探すの項目の中でデータベースナビをクリックして、Citation Indexで検索するとWeb of Scienceにたどり着く。どのように使うか詳しく説明してある。時間をかけて探索していると大体使い方が解る。

  • 18:27  コンピュータ化されて引用の頻度とか著名な学会誌の論文で多く引用されている論文などが解るようになり、学者の研究評価につかわれたりして、なんとなく世知辛いが、この仕組みの面白さはそこではなくて、知の意外な結合や結合の連鎖の広がりにある。これを楽しみ、質の高いビブリオグラフィーを作る。

  • 18:28  さらに自分が尊敬する研究者が見つかる。するとその人の著書をあたり、そこで紹介されている文献を調べる。それを最近引用している研究者を捜していく、という方法でCitation Indexは使う。頻度が高いことも大事だが、何がどのように研究されてきたのかが一目瞭然になる。

  • 18:30  知の冒険をアシストしてくれるのがCitation Indexなのである。いまではその結果を整理してくれるビブリオグラフィー作成のソフトウェアも充実している。自然科学、社会科学、人文科学の論文を縦横に調べてくれるのだ。非常に楽しい。アカデミズムの第一歩は知の連鎖を経験することだ。

  • 18:31  一週間ほどかけて丁寧に自分の知的好奇心のおもむくままWeb of Scienceを使ってみよう。そして気に入った論文を文献整理ソフトにためていく。そのうちに自分の行おうとしている学問領域の水平線が浮かび上がってくるはずだ。そして見上げれば知の星座が見える。ここから研究を始める。
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