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2010年12月7日火曜日

2010年12月6日 シンガポールで新聞拾い読み

  • 2010年12月6日
  • 10:18  朝食事をしながらFinancial Times, International Tribune, The Wall Street Journal, 日経新聞に目を通す。日本ではしないなあ。面白かった記事のピック:日経から「私の履歴書」シルバニア社という軍事企業からの国防長官の話。
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  • 10:21  ウィリアム・J・ペリー氏。従軍してGIビルで大学に進学して彼女を見つけて結婚して子供が生まれ、奨学金が切れて就職口をさがす。敵のミサイルの「テレメトリー」情報を解析する方法を開発したりしていた。だが大組織の仕組みが窮屈で独立。面白いねえ。
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  • 10:23  アメリカの国防が明るい合理主義で運営されていた。これからベトナム戦争に向かっていくわけだが、どんな自伝になっていくか。よこに100年前に海外で活動していた小倉末子というピアニストの話。帰国するが戦争開始直後に名前が消える。その活動を復活させた人の話。日本はこれがあるんだよね。
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  • 10:26  女性でヨーロッパ文化の真髄を学んで帰ってきた人を男性が罵倒し抹殺する。この嫉妬心が日本近代の感性の成長を大分阻害している。女性がピアノを弾くのは良いが、知的でヨーロッパを理解した男性の分かる範囲で、というわけだ。最近ようやくCDと伝記がでた原智恵子もそうした嫉妬で葬られた。
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  • 10:31  えーと、これで日経の記事は終わり。ニュースがないねえ、大丈夫かな。インド企業が需要は伸びても利益が出ないとか、そんな記事がある程度。次はファイナンシャルタイムズ:いまはとにかくWikiLeaksが流した情報のインパクトへの対処で大変。そんな中、ホンダの話が目を引く。
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  • 10:35  カーライルグループがインドのMunja家を支援してホンダから株を買おうとしている。他にもプレイヤーが登場の模様。ホンダとHero(インドの相手の会社)は合弁の契約の解消に向かっている。ホンダは自分でバイクのビジネスを行いたい。世界で一番伸びている市場だからね。やり取りは続く。
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  • 10:40  ヨーロッパってどんな感じで意識する?ヨーロッパの財務大臣のランキングがあった。ランキングはともかく、国の名前にどれだけイメージできるか。おもしろいのでやってみよう。Germany, Poland, France, Sweden, Finland, UK, (続く)
  • 10:41  Belgium, Greece, Luxembourg, Slovakia, Netherlands, Czech Republic, Italy, Santos Portugal, Hungary, Spain, Ireland。こんな感じだ。沢山のことがそれぞれの国で起きた。
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  • 10:45  ハンガリーの国の宣伝冊子が入っていた。EU経済圏への進出が目的。さて日本がいま投資チャンスというエッセイがあった。Edward Chancellorという人が書いている。Japan beginning to look pretty cheapという上手いタイトル。
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  • 10:48  かつて輝いていたのに安っぽいね、って意味を最初に取らせて、読み終わると「市場より大分低く(pretty cheap)評価されているからお買い得、の意味に感じる。とりわけ今の日本の失墜は戦前にアルゼンチン経済が崩壊したイメージと重なるという。そうなると投資の意欲も減る。
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  • 10:51  18世紀初頭、Richard Steele卿が人が、たいしたことがないときにこっそり投資をしてもうけるほどたのしいことはないというようなことを言った。18世紀だよ!彼がいま日本を見るとどうだろうか。日本のマネージメントの方法の質の低さが現状を招いている。たしかにそうだ。
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  • 10:55  そしてデフレ。日銀はヨーロッパの中央銀行に比べて積極的に動いているとは言えない。過去をみるとデフレが終わる直前に株価は上昇している。1931年の金恐慌の後株価は一気に上昇した。もっと株が安くなってから介入しようという意見もある。また人口減少も衰退の要因だという。
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  • 10:57  だが、日本は労働力不足に直面していない。個別の企業の会計もキャッシュバランスがよくて、アメリカの企業とは大違い。またGDPと株価はあまり関係ないという話もある。とすると、現状は大変だが、日本が黙示録的惨状にあるという意見は正しくない。
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  • 11:00  世間がそういっているときに、現状非常に安値で出ている日本株をこっそりと入手するチャンスだ。Richard Steele卿にこっそりと進言したいところだ。うーん、この記事おもしろね。FTにでたからね。さて次はThe Wall Street Journal Asia. 共和党より。
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  • 11:07  インドがブラックベリーの利用を許可、Googleへの対応を巡ってWikiLeaksからアメリカの外交電報が漏れて中国政府とGoogleのやり取りが明らかに。中国市場への対応をGoogleは拒否してビジネスチャンスを失う。攻防はネット上でも行われていた、などと記事が続く。
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  • 11:10  環境問題、労働問題に直面するインド、インフレに立ち向かう北京政府、南朝鮮を批判するトーンを上げる北朝鮮、中国からヨーロッパへの輸出に反ダンピング関税をかけるか、インドは景気刺激策を採りたい、といった記事が続く。日本で鳥インフルエンザが鶏に感染という記事もその中にあった。
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  • 11:13  インターネットをつかった教育端末を提供してインドのスラムにすむ子供達がバイオテクノロジーとかニュートン物理学を勉強しているという記事があり、つづいて、中国で人気のテレビドラマの大きな記事。スチュワーデスとパイロットがおりなす恋の駆け引きのソープオペラ。タイ制作である。
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  • 11:16  番組のなまえが"Battle of the Angels"でプロデューサーはTakonkiet Viravanである。タイ航空は会社のイメージが下がると抗議しているという。他にも"Scar in My Heart," "The Princess"といった番組があるという。
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  • 11:22  タイ政府と中国政府はタイ制作のドラマのプロモーションに合意したという。あたらしいポップカルチャーの流れだね。このあとは韓国とアメリカがFTAにようやく合意、という記事があり、海洋での原油採掘についてのやり取りも大きな記事になっている。株が動き始めたかなという記事がある。
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  • 11:26  サムソンエレクトロニクスは会長の息子、Jay Y Leeを社長に抜擢という記事。彼はまだ42歳。香港キャセイ航空の会長が引退。Cotyが中国の化粧品会社TJOYを買収。中国でのスキンケア市場に積極的に進出。このマーケットは強くて大きいよね。インタビュー記事。
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  • 11:29  インドがダウ・ケミカルに補償を要求。1984年の大事故を巡って。Google, Groupon, Facebook, Yahoo, News Corpsなどが激しく動いている記事。アメリカで住宅市場が芳しくない話、日本が工場を国内に持てなくなる話。
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  • 11:32  そして、中国の人たちが金を欲しがっている話。金の価格は上昇を続けている。うーんここは注目だね。以上が共和党的新聞からの拾い読み。次は民主党系のInternational Herald Tribuneだがちょっと時間が無くなってきた。次回にしよう。
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  • 11:34  おお、江渡君、元気にやっているかい?@rkmt 今日の情報メディア表現論は産総研の江渡さんをお迎えしてます。#imedia10
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  • 12:33  ちょっとスケジュール変更があったので、合間に。International Herald Tribue紙はNewYorkTimesの系列でリベラルというか民主党系の論陣を張る。では読んでいってみよう。まず北朝鮮が韓国を砲撃した場所の写真が一面である。結構すごい。
  • 12:36  ノーベル平和賞をもらったLiu氏を支持するデモの写真。Googleに関するWikiLeaksによって中国がインターネットの普及が政治に影響すると中国のリーダーが考えた検閲を行おうとした様子が報告される。これをうけてGoogleは中国市場から距離を置くことになった。
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  • 12:39  また電文が暴露されて、悪いこともあるが、外交官で自分の活動に誇りが持てたと感じる人もいるという。ほとんどの外交官の行動は誇りうるものであったとクリントン長官も述べているという。次の頁はネットでのコミュニケーションが子供に及ぼす影響を考えて、子供の行動を監視することが必要か?
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  • 12:42  答えはないが監督かスパイかという議論になり、技術を使いこなす子供達は自分でどうにかする方法を見つけるのではないかという意見もあれば、事態はそれほど甘くないという意見もある。両親も巻き込まれて問題になってきている。インドのジャーナリストが政治ブローカーになっているという批判の記事。
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  • 12:46  Amnesty Internationalがマレーシアの監獄で囚人に拷問を与えている事態に勧告を出しているという記事。アフリカのアイボリーコースとでの紛争。PayPalがWikileaskとの取引を中止。Yemenがアルカイダと戦う活動をアメリカが支援。
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  • 12:53  Wikileaksで公開された文書で、アメリカが敵対する国や組織との調整介入(engagement)を戦略として行ってきたかが明らかになった。あらゆる問題に関して外交官の調整と介入が暴露された。中国はこのデータを読み解き、今後アメリカとどのように交渉するかの参考にするという
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  • 13:08  さらに中国政府がGoogleの浸透によるデモクラシーの普及を止めようとした活動についてのアメリカ側の文書も公開された。James Glanzのこの記事はおもしろいね。http://topics.nytimes.com/で彼の名前で検索すると関連記事が出てくる。
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  • 13:10  パキスタンとアフガンの話も暴露されて大騒ぎとの記事。スペインで航空管制官のストライキが終わったとの記事。イスラエルの火事、アメリカの財政を巡るやり取り、など彼らの関心事がよく分かる。
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  • 13:13  ちょっと目を引いたのがイギリスの大学での授業料引き上げの記事。イギリスは名誉革命の国であって革命をおこなったフランスとは違って急速な変化をこのまないはずだが、学生がデモをしているという。警官と衝突もしている。全土に広がっており、Brighton, Birmingham(続く)
  • 13:22  Bristol, Cambridge, Manchester, New Castle, Oxfordと広がっている。イギリス政府は大学への補助を大幅にカット。政府の言い分は授業料をとることで高等教育のレベルが市場原理で上がっていくというものだ。だが問題は違うと言う人もいる。
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  • 13:27  つまり、政府の支援がなければ続いていかないThe Arts and Humaniteisに含まれる学問がある。したがって授業料をとるかとらないかより、政府の補助が一律に無くなることが問題だという。さてこの動きどうなるか。ライターのD.D.Guttenplanの今後の記事に注目。
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  • 13:31  さてNUSCuteセンターに向かうとするか。
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