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2010年10月2日土曜日

オープンイノベーションと顧客:公共圏での技術開発

  • Fri, Oct 01
  • オープンイノベーションと顧客:公共圏での技術開発

  • 06:34  品川駅参上。大坂へ
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  • 07:20  (仮称)大阪オープンイノベーションセンターを考える会に出席のため、新幹線の中。(仮称)ってのがポイント。何をどうするか決まっていない。オープンイノベーションってなんのためにやるのだろうか?オープンイノベーションの概念は2003にヘンリー チェスブロウが提案して、関連書籍は多数。
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  • 07:24  自社の技術と他社の技術をマッチングさせて、うまくいくようだったら開発に向かう。オープンソースとは違ってマッチングした後は閉じて作業を行う。ここを理解している会社と、オープンイノベーションというと知財の価値がなくなるのではないかと尻込みする会社がある。
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  • 07:28  この方法はP&Gによって採用された。デザイン思考もP&Gが採用してブレイクした 。CEOのアラン・ラフリーは偉いねえ。2000年ごろ、P&Gは経営に苦しんでいた。売り上げを改善するために、R&D部門の生産性を上げる方法を探していた。ここがいいよね。広告とか流通合理化とかじゃない。
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  • 07:44  有名な話だが、自社のR&Dの研究者と同じ研究をやっている研究者は多数いる。そうした社外の研究者と繋がり、開発を行うことでより価値のある研究が出来るとしたのである。技術開発を目的としたR&Dから顧客満足を重視するR&Dと体制を変えて、業績を回復。その戦術がオープンイノベーションだ。
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  • 07:48  市橋和彦氏が書いた『成功は洗濯機の中に』のなかでこのことが説明されている。それによると、P&G が持っている知財を社外の技術やアイディアとコネクトして、それからあたらしい技術をデベロップする。これがコネクト&デベロップ(C&D)である。これがオープンイノベーションだ。だが何のために?
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  • 07:55  いうまでもなく顧客の為だ。顧客中心主義がP&Gの業績急回復における戦略である。この方法で研究開発費をふやすことなく売り上げも利益も急激に伸ばした。というわけで、オープンイノベーションを方法として取り入れることを検討している企業は多い。がなかなか難しい。
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  • 07:58  それには二つ大きな理由がある。一つは企業の自前主義は経営陣の中で技術開発のトップにたつ重役のレゾンデートルであり、なんでも自分で出来ると思っている。追いつけ追い越せ型の開発をしていると、今あるモノを改善することによる数値的な変化を評価してしまう。
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  • 08:00  クリスチャンセンが指摘しているが、顧客の心をつかむのは顧客に心を開いたときだけだ。SONYの盛田氏はその点で天才的だったという。だが、技術開発のトップは技術仲間にしか心を開いていない。日本のR&Dのスタッフの幼児性はアジア全体のエンジニアにもつながる特性で、まったく社会性がない。
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  • 08:01  実はデザイナーも同じで、仲間で褒め合っている。その二つを結びつけたプロジェクトを社内であっても、顧客が喜ばない商品しか作れない。またそれを誇りにしていたりする。研究開発費の無駄使いだ。顧客は自分の技術を応用する対象にしか過ぎず、崇高なる技術に従属する存在なのだ。
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  • 08:04  なんどもこのTwitterで書いていることだが、SONYの盛田氏はR&Dの若手に、作ったものを友達に見せなさいと言っていた。友達の喜んだ顔、そこに顧客中心のイノベーションの意味があるのだ。超巨大企業の技術担当のトップの役員で顧客の喜ぶ顔を見たいと心から思っている人はいない。
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  • 08:07  話はちょっとそれるが、スティーブ・ジョブスも我がKMDの古川さんも新しい製品を説明するときに本当に心から嬉しそうに説明するし、聞いているほうもワクワクする。顧客が喜んでいるのだ。顧客の方をむいているとはそう言うことだ。顧客がよろこぶ技術を探し求めるトップがいないのが日本だ。
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  • 08:09  うれる技術とは顧客が喜ぶ技術だ。これを実践したのがP&Gなのだ。そこで顧客に何が欲しいかを聞く。これはマーケティングの手法である。そして顧客の望むものを自社技術で作れないときには他社の技術とつながって(コネクトして)開発する。この方法を徹底して売り上げと利益を大きく伸ばした。
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  • 08:16  第2の問題はR&Dの実行部隊に異分野の「友達」がいないことだ。いくら他社の技術とお見合いをさせてもだめだ。これは実は日本だけの問題ではなくてノキアが直面している問題でもある。同じ領域の技術同士を組み合わせても意味がない。自分とは違う仕事をしている友達と一緒に仕事をする必要がある。
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  • 08:18  最近ブルームバーグに買収されたビジネスウィークの9月15日号にHow Nokia Fell from Graceという記事が出た。1990年代に急成長したNokiaは民族誌的手法つまりはデザイン思考で顧客を観察して、顧客の意見を聞くのではなく観察して携帯電話をデザインした。
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  • 08:22  1998年に世界最大の携帯電話メーカーとなった。そのNOKIAが21世紀には徐々に経営不振になり、CEOが交代する。その原因はイノベーションを怠ったことである。新規領域に出て行くリスクをとらなかった。それは何故なのか?それはフィンランドにいたからである。
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  • 08:25  AppleのiPhoneの成功はその技術やデザインではなくて、携帯電話の製造とは異分野の人間を取り込んでいるところにある。インターネットを利用していろいろなビジネスを模索している人が集まっているところ、多様な技術を開発してビジネスチャンスをねらっている人が住むところ。
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  • 08:27  先端的な技術を自前で開発してビジネスチャンスをねらっているところ。人が集まるつまりはクラスターを生み出している場所。この場所に研究所を構えそこで生活している人やダイナミックに変動する文化を感じながら開発しなかったことが一番の失敗だという。この問題は消費空間の問題だ。
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  • 08:32  消費空間とはトヨタシステムを研究している藤本隆宏 氏が提言していることで、車の開発は消費者が車と生活する空間に「転写」されなくては意味がない、ということである。トヨタは(というか日産もホンダも)転写できていない。車を消費空間に転写するには消費者に近い人と組まなくてはいけない。
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  • 08:35  だが、これが出来ない。この気持ちはよく分かる。閉ざされた空間で誠実なエンジニアやデザイナーが生き馬の目を抜くような商人と対峙しているというシーンを目に浮かべればいい。個別には酷いので言及しない。では千三つの世界にどいう対処するのか。そこに市場を作ればいい。
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  • 08:37  市場は公共性をもつ。そこでの行動は他者の目を意識したものになる。なにをつくるかをきめて行うオープンイノベーションがいままでの方法だ。顧客に聞いてモノをつくるのは聞かないよりまずいかもしれない。このことを知っているからエンジニアやデザイナーは自分の能力だけで作ろうとする。
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  • 08:39  いままで市場にないものを作るのであればそもそも顧客はいないのだから、質問しようがない。デザイン思考はここで役に立つ方法だ。だが、まだメーカーなりサービス提供者の意志が働いている。戦略的に意味のある領域でイノベーションを起こそうとする。これは効果的だが、まだ不足だ。
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  • 08:42  俗な言い方で「未来を予測するな、作り出せ」というスローガンがある。僕は作り手の高慢さがでていてこの言い方が嫌いだ。大体これを言っていたアラン・ケイだって、未来を想像しただけで、創造できなかった(作れなかった)し。だが、未来が生まれる場所は提供できる。それがアメリカ西海岸だった。
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  • 08:45  ノキアは西海岸にもっと早く出て行って、異分野と連携する環境に馴染むべきだったとビジネスウィークは言う。いま必要なオープンイノベーションはインクリメンタルなものではなくて破壊的なものだ。ゼロから一を生み出すモノでなくてはいけない。未来は創り出すのではなくて生まれてくる。
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  • 08:53  それをクラスターと呼ぶ。次の産業がうまれるクラスターとはコンピュータ産業だけではなく、映画産業、音楽産業、インターネットビジネス産業がなくてはいけない。次世代のインターネット端末がどんなものになるか、誰も知らない。ノキアは次々と変化する怒濤の市場に自分を投げ込むべきだった。
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  • 12:57  @ake_____ 井深大さんも「未来は作るもの」と言ってたそうです。(井深botのツイートで見たので裏取してませんが) >>だから盛田さんが必要だった。技術者が自己満足しないために盛田さんが機能した、ということです。いいコンビだね。  [in reply to ake_____]
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  • 補遺: 
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  • 沢山のメンションを頂きました。ありがとう。
  • 福田竹志 Takeshi Fukuda  takefkd
    RT @NaohitoOkude SONYの盛田氏はR&Dの若手に、作ったものを友達に見せなさいと言っていた。友達の喜んだ顔、そこに顧客中心のイノベーションの意味があるのだ。超巨大企業の技術担当のトップの役員で顧客の喜ぶ顔を見たいと心から思っている人はいない。
  • 西川大司 daishinisikawa
    一連の講義は「顧客が喜ぶ技術」で紐つけて読めばいいのですかor not?RT @NaohitoOkude スティーブ・ジョブスも我がKMDの古川さんも新しい製品を説明するときに本当に心から嬉しそうに説明するし、顧客が喜んでいるのだ。顧客がよろこぶ技術を探し求めるトップがいないのが
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  • hajime tamura tebokehandmade
    論旨は荒い部分もあるが、iPhoneの登場でNokiaではなく所謂デザインケータイってのが完全に駆逐された過程を思い起こす。 RT @NaohitoOkude: ノキアは西海岸にもっと早く出て行って、異分野と連携する環境に馴染むべきだったとビジネスウィークは言う。
  • Takeshi Ikeda ike_chan3
    アプリも同じ、喜ぶ顔を見る RT @joesakai @NaohitoOkude なんどもこのTwitterで書いていることだが、SONYの盛田氏はR&Dの若手に、作ったものを友達に見せなさいと言っていた。友達の喜んだ顔、そこに顧客中心のイノベーションの意味があるのだ。
  • Takashi_Onishi asante8
    RT @joesakai RT @NaohitoOkude なんどもこのTwitterで書いていることだが、SONYの盛田氏はR&Dの若手に、作ったものを友達に見せなさいと言っていた。友達の喜んだ顔、そこに顧客中心のイノベーションの意味があるのだ。
  • 明田 モリマサ ake_____
    井深大さんも「未来は作るもの」と言ってたそうです。(井深botのツイートで見たので裏取してませんが) RT @NaohitoOkude: 俗な言い方で「未来を予測するな、作り出せ」というスローガンがある。僕は作り手の高慢さがでていてこの言い方が嫌いだ。
  • 本田 敬/Takashi Honda Honda_CRAC
    んだ。RT @NaohitoOkude:...
  • 伊藤 サカリ Sakarirock
    @NaohitoOkude 先生をはじめ各界のスタークラスの先生方が考えている事をtweetとして読めるtwitter改めて素晴らしい。ブログも性質は近いけど、最終的な整形が入るだろうから決して生の声とは言えない。視聴料とれるレベルのものも多いし。
  • upright_fromF morino_ame
    RT @NaohitoOkude: なんどもこのTwitterで書いていることだが、SONYの盛田氏はR&Dの若手に、作ったものを友達に見せなさいと言っていた。友達の喜んだ顔、そこに顧客中心のイノベーションの意味があるのだ。超巨大企業の技術担当のトップの役員で…
  • masaru sakihara saakky
    RT @NaohitoOkude: 自社の技術と他社の技術をマッチングさせて、うまくいくようだったら開発に向かう。オープンソースとは違ってマッチングした後は閉じて作業を行う。ここを理解している会社と、オープンイノベーションというと知財の価値がなくなるのではないかと尻込みす ...
  • ISHIKO Masayoshi gyrowalk
    RT @NaohitoOkude: 話はちょっとそれるが、スティーブ・ジョブスも我がKMDの古川さんも新しい製品を説明するときに本当に心から嬉しそうに説明するし、聞いているほうもワクワクする。顧客が喜んでいるのだ。顧客の方をむいているとはそう言うことだ。顧客がよろこぶ技術
  • ISHIKO Masayoshi gyrowalk
    RT @NaohitoOkude: なんどもこのTwitterで書いていることだが、SONYの盛田氏はR&Dの若手に、作ったものを友達に見せなさいと言っていた。友達の喜んだ顔、そこに顧客中心のイノベーションの意味があるのだ。超巨大企業の技術担当のトップの役員で顧客の喜ぶ顔を見た
  • Naoki Yoshioka suesi
    @NaohitoOkude 世界を変えるという言葉も違和感あったけど、それが言葉の持つ傲慢さが原因だったと今気づき、はっとしました。
  • ysknzk ynz_k_
    そうなんだ…そうなるまい。 @NaohitoOkude: クリスチャンセンが指摘しているが、顧客の心をつかむのは顧客に心を開いたときだけだ。SONYの盛田氏はその点で天才的だったという。だが、技術開発のトップは技術仲間にしか心を開いていない。日本のR&Dのスタッフの幼児性はアジア
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  • とし tnakapon
    自分もオープンイノベーションは、これから重要だと思います。“@Atsu_4: 医薬でもこれは絶対に必要かと。 RT  @NaohitoOkude 社外の研究者と繋がり、開発を行うことでより価値のある研究が出来る @t_aka_nori
  • 志村 俊朗 toshiro
    RT @NaohitoOkude 市場は公共性をもつ。そこでの行動は他者の目を意識したものになる。何を作るかを決めて行うオープンイノベーションが今までの方法。顧客に聞いてモノを作るのは聞かないよりまずいかもしれない。これを知るエンジニアやデザイナーは自分の能力だけで作ろうとする。
  • kobashin kobashinG
    さっきから @NaohitoOkude さんのオープンイノベーションの話がおもしろい。
  • kurozen kurozen
    RT @NaohitoOkude: 消費空間とはトヨタシステムを研究している藤本隆宏...
  • Yuriko Sawatani yurikos
    @NaohitoOkude 製品への情報転写から、消費空間への技術価値転写へと概念が進んでいるのですね。この消費空間を、使用価値空間とすれば、サービスでも同様のフレームになりそうです。
  • Yuriko Sawatani yurikos
    @NaohitoOkude 顧客が言語化できない使用価値は、技術者が自ら観察をして発見するのですね。今、サービス研究でなぜ研究者がサービス現場と協業しなければならないのかを考えていて、ヒントになります。ありがとうございます。
  • 志村 俊朗 toshiro
    iPhoneの登場は偶然なのか必然か。何で携帯電話なのと忘れかけていた疑問を思い出すけど、やはり時代の流れなのか。RT @NaohitoOkude AppleのiPhoneの成功はその技術やデザインではなくて、略。多様な技術を開発してビジネスチャンスをねらっている人が住むところ。
  • Yoshifumi Atarashi yatarashi
    むむ、これはWIDEがはたしてきた役割でこの手法を用いているのはうちの会社ではないか、“@NaohitoOkude: 有名な話だが、自社のR&Dの研究者と同じ研究をやっている研究者は多数いる。そうした社外の研究者と繋がり、開発を行うことでより価値のある研究が出来るとしたのである。
  • Shuya_Mizuno chutan_c
    なる~RT @NaohitoOkude http://tl.gd/69d4l4
  • 酒井穣 joesakai
    RT @NaohitoOkude なんどもこのTwitterで書いていることだが、SONYの盛田氏はR&Dの若手に、作ったものを友達に見せなさいと言っていた。友達の喜んだ顔、そこに顧客中心のイノベーションの意味があるのだ。
  • Atsushi Yasumoto Atsu_4
    医薬でもこれは絶対に必要かと。進んでオープンイノベーションに対するリスクは取っていく所存。 RT  @NaohitoOkude 自社のR&Dの研究者と同じ研究をやっている研究者は多数いる。社外の研究者と繋がり、開発を行うことでより価値のある研究が出来る @t_aka_nori
  • Takanori Kanei 金井孝訓 t_aka_nori
    PGの事例RT @NaohitoOkude 自社のR&Dの研究者と同じ研究をやっている研究者は多数いる。社外の研究者と繋がり、開発を行うことでより価値のある研究が出来るとした。技術開発を目的としたR&Dから顧客満足を重視する体制に変えて業績を回復。その戦術がオープンイノベーション
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  • saso kunitake sasokunitake
    RT @NaohitoOkude SONYの盛田氏はR&Dの若手に、作ったものを友達に見せなさいと言っていた。友達の喜んだ顔、そこに顧客中心のイノベーションの意味があるのだ。超巨大企業の技術担当のトップの役員で顧客の喜ぶ顔を見たいと心から思っている人はいない。
  • ネットヘッズ! net_heads
    一部建築家も似た様な状況だよネェ…… QT @NaohitoOkude 実はデザイナーも同じで、仲間で褒め合っている。…顧客が喜ばない商品しか作れない。またそれを誇りにしていたりする。…顧客は自分の技術を応用する対象にしか過ぎず、崇高なる技術に従属する存在…
  • saso kunitake sasokunitake
    RT @NaohitoOkude この方法はP&Gによって採用された。デザイン思考もP&Gが採用してブレイクした 。CEOのアラン・ラフリーは偉いねえ。2000年ごろ、P&Gは経営に苦しんでいた。売り上げを改善するために、R&D部門の生産性を上げる方法を探していた。ここがいい
  • 佐藤 新吾 shingoatwork
    RT @NaohitoOkude SONYの盛田氏はR&Dの若手に、作ったものを友達に見せなさいと言っていた。友達の喜んだ顔、そこに顧客中心のイノベーションの意味があるのだ。超巨大企業の技術担当のトップの役員で顧客の喜ぶ顔を見たいと心から思っている人はいない。
  • 高菜わさび takanawasabi
    @NaohitoOkude 専門分野の方は指摘したりすると、すぐに拗ねてやらなくなるとかは多いですね。先月の決算月に思い知らされました。
  • 山本尚毅@鴨川 yamapantsu
    RT @NaohitoOkude: この方法はP&Gによって採用された。デザイン思考もP&Gが採用してブレイクした...
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    2 件のコメント:

    1. > 自分とは違う仕事をしている友達と一緒に仕事をする必要がある。
      正に至言ですね。私は何も外国語等出来なくとも、日本は可也大きなマーケットなので、日本人は充分に飯を喰って行けますよと考えておりますが、日本の次の喜ばしい時代をデザイン、発展させる為には、日本人イノベーターならば、発想や考え方の全然違う他言語の友達を作る必要があるのですね。更に辛い言い方をすると、英語人間だけでも駄目なのです。英語での発想の欠点は、英語を喋っている限り見えて来ません。緑のサングラスを掛けていれば、大自然の森の緑は見えませんからね。
      日本の教育環境を改造して、多言語を学べる様にしませんと、ニュー日本をデザイン出来る真の革新的イノベーターは生まれて来ない心配がありますね。マア、初老期老人(62歳)の戯言(たわごと)ではありますが。

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    2. 先に少し極端に理想過ぎる事を書きましたが、実際には大概の人は、自分の専門勉強分野や仕事があり、英語を学ぶ時間を遣り繰りするだけでも大変な事でしょう。その場合、英語母語者とのみ付き合っていては大損だとユウ事です。英語が母語でないインド人やフランス人等、出来るだけ大勢の人達と、折角学んだ英語を使って論議をしますと、英語の外にある新しい発想を100%ではないにしても、英語を通して手に入れる事が出来ます。これが国際(下手)英語の効用なんですね。ですから余り上手い英語が出来る人は、英語の発想に染まり過ぎて、この本来英語とは異質な栄養素を吸収出来ない可能性が大きいのです。例えば、アジア各国の人達も、日本語が自由に出来て、日本人の発想を100%活用出来なくとも、下手な日本人英語から50%位は、日本人の考え方を学んで役立てる事が出来ます。そこで日本人の考え方が本当に気に入ったならば、本格的に日本語を学べば良いのです。

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